平成13年度1次試験解答:企業経営理論
設問21
解答:設問1:ア 設問2:ア 設問3:イ 設問4:イ
解説省略
設問22
解答:設問1:エ 設問2:エ
(設問1)
(ア)売上高が急速に伸びる段階。競争業者が多数存在する。
→×:成長期
(イ)売上高が低下する段階。利益も低下する。
→×:衰退期
(ウ)売上高が少ない段階。利益がでない。
→×:導入期
(エ)売上高の伸びが低い段階。競争業者は増えないが、競争が厳しい。
→○:成熟期
(設問2)
衰退期にとるべき戦略は対象製品の市場からの撤退、新しいイノベーションを伴う製品改良がある。それに該当するのはエである。
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設問23
解答:イ
【解答郡】
(ア)アンケート調査の目的には、いろいろあるが、その主目的は、企業にとって、未知の仮説の発見である。
→×:アンケート調査はあらかじめ作成した質問を元に行なわれることからも分かるように未知の仮説の発見が主目的ではない。
(イ)市場全体に調査できない場合、標本調査が行われる。その際、抽出が適切であればサンプル規模は母集団の1%未満でも統計的に信頼できる。
→○:母集合とは、マーケティングリサーチの対象となる集合体であり、標本調査とは母集合の一部を抽出し調査を行なうことである。
(ウ)製品開発において、その属性決定のために利用するコンジョイント分析は2つの変数間の関連を明らかにする目的で使用される。
→×:コンジョイント分析とは、商品やサービスを構成する要素(規格や性能)の最適な組み合わせを探る手法である。
2つの変数間の関連を明らかにする目的で使用されるわけではない。
(エ)データを一次データ、二次データと分類すると、前者は、既存のデータのことで、低コストで入手できる。
→×:他の目的のためにすでに収集されたデータを二次データという。これに対して、特定の目的のために新規に集められる一次データという。 一次データは、企業がほしいデータを調査収集するため、その目的に直接かなった独自のデータを入手することができる。しかしその反面、他の目的のために収集された二次データを利用するのとは違って、データを得る費用・時間・コストは当然高くなる。
設問24
解答:ア(aとbとc)
(d)第1次的集団と第2次的集団を比較すると、後者の方が構成員間の継続的な対話が多い傾向にある。
→×:準拠集団は、気兼ねなく話せる身近な第1次的集団(友人、家族、同僚)と、社会的生活における集団(宗教組織、職業組合)である第2次的集団に大きく分けられる。前者の第1次的集団の方が構成員間の継続的な対話が多い傾向にある。
設問25
解答:エ(cとd)
(a)既存顧客の維持には、新規顧客の獲得よりもコストがかかる。
→×:新規顧客の獲得の方が既存顧客の維持よりもコストがかかる。
(b)ブランド・スイッチングが容易であるほど、ブランド・ロイヤルティは高まる。
→×:ブランド・スイッチングとは従来購入していたブランドから、違うブランドに変わることをいう。ブランド・スイッチングが容易であるほど、ブランド・ロイヤルティは低くなる。
(c)ブランド・ロイヤルティは、ブランド・エクイティ(ブランド資産)の規定要因の1つである。
→○
(d)ブランド・ロイヤルティは、同じ商品をどの程度購入したかとか、購入意向の強さなどの視点から測定される。
→○
設問26
解答:イ(a とc )
(a)経営理念に基づきイメージを統合できるようにデザインする必要がある。
→○
(b)製品にはいろいろなマークがつけられることがある。SG マーク制度とは、工業デザイン振興のためのものである。
→×: SGマークとは、消費生活用製品安全法に基づいて設立された製品安全協会が、「この製品は安全です」ということを認定した製品に表示するマークである。すなわち工業デザイン振興のためのものではない。
(c)商品のデザインに当たっては、使用に際して優れていることに加えて、再生、廃棄が考慮されてきている。
→○
(d)ユニバーサル・デザインとは世界共通モデルのことで、世界戦略モデルなどともいわれる。
→×:ユニバーサル・デザインとは、「すべての人のためのデザイン」を意味し、年齢や障害の有無などにかかわらず、最初からできるだけ多くの人が利用可能であるようにデザインすることである。すなわち、世界共通モデルのことではない。
設問27
解答:ウ
テストマーケティングとは実際の使用状況もしくは販売状況にちかい状況で製品をテストする段階のことである。
設問28
解答:設問1:イ 設問2:ア 設問3:ウ
(設問1)
他社の設定した価格を基に価格を設定するという記述より、空欄【 A 】には競争が入る。
(設問2)
(ア)ある商品カテゴリーにおいては、そのカテゴリーに属する商品はある1つの価格であるように消費者が感じる場合に利用される価格設定法である。
→:○:慣習価格とは、業界や商品によって、長期間にわたって一定している価格が買い手によって受け入れられている場合に、引き続き固定されたままとなる慣習的な価格のこと。
(イ)1万円、10万円といった大台に乗った価格からわずかに低い価格を設定することで、割安感をかもし出すことができる。
→×:端数価格のことである
(ウ)消費者が品質評価を的確に行えない商品において、消費者は価格を手がかりに品質を判断しようとする。その場合、高価格を設定することがその商品のイメージを高めることとなる。
→×:名声価格のことである。
(エ)商品や需要目的が異なると、たとえ同じ金額であったとしても、消費者の支出しやすさの感覚に差が見られる。
→×:価格決定の際に考慮する必要がある要因である。
(設問3)
(ア)差別的価格法は製品差別化を行う際に利用される方策のうちで、最もよく利用される手段である。
→×:最もよく利用される手段ではない
(イ)差別的価格を採用するときには、事前に公正取引委員会に届け出を行うよう定められている。
→×:公正取引委員会に届け出を行う必要はない
(ウ)市場セグメントごとの価格弾力性は、ほぼ同じ場合と異なる場合がありうる。 差別的価格は後者の場合に採用される。
→○
(エ)付属品などが必要な商品の場合、本体の価格を低く設定し、付属品や消耗品の価格を高く設定することである。
→×:キャプティブ価格に関する説明である。
設問29
解答:エ
- 市場浸透価格戦略
- ある製品が市場に浸透することや市場における認知度が高まることを最優先とした価格戦略
- 上澄み吸収価格政策
- 新製品の導入時には高い価格を設定しておき、成長期に移行するとともに価格を徐々に低下させていく政策
(ア)経験曲線により、生産コストが急速に低下すると予測される場合。
→×:市場浸透価格が用いられる
(イ)市場規模が急成長すると予測される場合。
→×:市場浸透価格が用いられる
(ウ)需要の価格弾力性が高いと予測される場合。
→×:市場浸透価格が用いられる
(エ)製品ライフサイクルが短いと予測される場合。
→○:上澄み吸収価格が用いられる
設問30
解答:設問1:ウ 設問2:イ 設問3:イ
(設問1)
(ア)買い物に関する個々の顧客の個別情報を収集しやすくなる。
→×:中間流通業者を利用しない場合の利点である。
(イ)最終需要者全体に到達するには、取引の数の合計が多くなる。
→×:中間業者を利用すると最終需要者全体に到達するために要する取引数が減少する
(ウ)市場に製品を流通させるための経営資源を節約できる。
→○
(エ)流通に対するコントロールを高めることができる。
→×:中間流通業者を利用しない場合の利点である。
(設問2)
(ア)強力なチャネル・コントロールを実施できる。
→×:専属的チャネルのことである
(イ)市場カバレッジを広く設定できる。
→○:市場カバレッジとは、市場の適用範囲をいう。開放的チャネル政策の場合、メーカーが幅広くチャネルを網羅することで広く消費者に製品を供給していこうとするので、市場カバレッジ(=適用範囲)は広くなる。
(ウ)独占的販売権を付与することができる。
→×:専属的チャネルのことである
(エ)チャネルによる販売促進策を徹底できる。
→×:選択的チャネルのことである
(設問3)
一店一帳合制とは、小売業者の仕入先が、特定の一卸業者に限られるよう、生産者が、卸売業者に対し、取引先の小売業者を指定することをいいます。系列支配を強化するための手段となっています。よって解答はイである。
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