価格戦略
価格決定における影響要因
価格決定に影響を与える要因には次のものがある。
価格決定の基本
一般的な価格決定では、「コスト」「需要」「競争」という3つのポイントが特に考慮される。
コスト指向的価格設定法(コストプラス法:流通業ではマークアップ法)
コストに、一定のマージンをプラスしたものを販売価格として設定する方法である。
需要指向的価格設定法
消費者の需要動向に合わせて価格設定をする方法である。
競争指向的価格設定法
入札や競争他社・プライスリーダの価格を念頭におき、価格を設定する方法
価格決定のその他の方法
価格設定には、その他に次の方法もある。
過去問題 |
初期高価格政策(上層吸収価格政策)
新製品の導入時には高い価格を設定しておき、成長期に移行するとともに価格を徐々に低下させていく政策
初期低価格政策(市場浸透価格)
新製品の価格を低価格に設定して、その価格の魅力により大量の顧客に製品購入を促し圧倒的な市場シェアを獲得するという政策
過去問題 |
端数価格
端数価格とは498円、980円など、500円や1,000円といった切りの良い数字より安いと感じさせることで購入を促す価格のことである。
差別価格
製品やサービスを、2種類以上の価格で販売すること
キャプティブ価格
付属品などが必要な商品の場合、本体の価格を低く設定し、付属品や消耗品の価格を高く設定することである。
慣習価格
社会的に一定の価格になっており、消費者もそれに慣れ親しんでいる価格のこと。自動販売機の缶入り飲料などがそれに該当します。
名声価格
ステータスを保つための価格のこと。海外のブランド品などの高級品がそれに該当します。
メーカー希望小売価格
メーカーがその製品の適正な小売価格を設定し、小売段階でその価格を参考的な標準価格として表示すること
オープン価格
メーカー側が価格を決める のではなく、小売側が自由に価格を決定すること
マルチプルユニットプライス
10個で2,000円、20個で3,500円のように、2つ以上の複数商品をひとまとめにして設定された価格のこと
プライスライニング
消費者が一定の価格の範囲内では、価格の小さな相違を気にせず購入するような商品に対して、1,0000円、2,0000円などキリの良い価格設定をすること
ロスリーダー政策(おとり価格政策)
小売店で商品原価を下回るような安価の目玉商品を選び、それを大きく打ち出すことにより、顧客を誘引するもの。
目玉商品以外の通常の商品を同時に購入させることを目的としている。
エブリデーロープライス(EDLP)政策
小売店の商品を特売に限らず常に低価格で販売し、その低価格戦略に対する取り組み方を消費者に訴える政策