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平成15年度1次試験問題:中小企業経営・中小企業政策

設問11

 次の文章を読んで、以下の設問に答えよ。
 近年、地域経済の担い手である商店街の衰退が目立ち、商店街の活性化が重要な課題になっている。商店街に代表される商業集積は、さまざまな買い物をまとめてでき、いろいろな店の商品の比較がしやすいなど、消費者にとって利便性が高いために、集客効果を持つ。このように、近辺に他店が多く存在するということ自体が自店の売上増加に貢献することは、一種の【 A 】 と理解される。
 商店街の活性化のためには、個店の魅力を増す努力や魅力的な新規店舗の誘致の他に、魅力ある環境の整備(雰囲気作り、共同イベント)が重要である。しかしそれは【 B 】的な性質を持つため、「ただ乗り」が生じて活動が低調になるおそれがある。 そのため、商店の参加意識と団結の強さが、活性化の鍵になる。
 確かに商店街は多様であり、それらは店舗構成によって、@【 C 】の店が中心で、日用品などの日常的な買い物をする「近隣型」、A【 C 】 と【 D 】の店が混在し、@よりも広い範囲から来訪者を集める「地域型」、B【 C 】 より【 D 】の店が多く、遠距離からの来訪者が多い「広域型」の3つの類型に区分される。商店街の類型によって直面する課題は異なると考えられるが、参加意識と団結の強さが重要である点に変わりはない。

(設問1)
文中の空欄【 A 】 に最も適切な用語はどれか。

【解答群】
(ア)外部経済
(イ)規模の経済
(ウ)代替効果
(エ)範囲の経済

(設問2)
文中の空欄【 B 】、【 C 】、【 D 】 に最も適切な語句の組み合わせはどれか。

【解答群】
(ア) B:公共財 C:買回り品 D:最寄り品
(イ) B:公共財 C:最寄り品 D:買回り品
(ウ) B:補完財 C:買回り品 D:最寄り品
(エ) B:補完財 C:最寄り品 D:買回り品

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設問12

 次の文章を読んで、以下の設問に答えよ。
 近年、開業率の低迷が大きな問題になっている。創業希望者の数は以前と比べて特に減少してはいないが、その中で@実際に創業する者の比率は低下傾向にある。もっとも、A開業率には業種別に見るとかなりのばらつきがある。
 新規開業企業の多くは、比較的初期に存続の危機に直面する。B新規開業企業がこのような危機を乗り越え、成長していくことを支援するのは、開業支援と同様に重要である。

(設問1)
 文中の下線部@に関して、1997年の総務省「就業構造基本調査」に基づく、創業希望者と創業者(実際に創業した者)の属性の違いとして最も適切なものはどれか。なお、ここで創業者とは、過去1年間に自営業者(1次産業従事者、内職者を除く)になった者を指す。

【解答群】
(ア) 創業者は創業希望者と比べて平均年齢が高く、大学・大学院卒の割合も高い傾向がある。
(イ) 創業者は創業希望者と比べて平均年齢が低く、大学・大学院卒の割合も低い傾向がある。
(ウ) 創業者は創業希望者と比べて平均年齢は高いが、大学・大学院卒の割合は低い傾向がある。
(工) 創業者は創業希望者と比べて平均年齢は低いが、大学・大学院卒の割合は高い傾向がある。

(設問2)
 文中の下線部Aに関して、業種別の開業率の違いを説明する要因として最も適切なものの組み合わせを、下記の解答群から選べ。

家計の可処分所得
広告宣伝の重要性
最小最適規模
失業率
実質金利
実質GDP 成長率
【解答群】
(ア) a とb
(イ) b とc
(ウ) c とd
(工) d とe
(オ) e とf

(設問3)
 以下の記述は、文中の下線部Bに関して、成長率の高い企業の条件を論じたものである。最も適切なものの組み合わせを、下記の解答群から選べ。

開業時の企業規模が大きいほど、成長率が高い。
開業時の創業者年齢が高いほど、成長率が高い。
研究開発集約型業種の企業は、他の業種の企業と比べて成長率が高い。
現在の事業に関連した仕事の経験を経営者が長く積んでいるほど、成長率が高い。
法人企業として開業するほうが、個人企業として開業するより成長率が高い。
【解答群】
(ア) a とb とd
(イ) a とb とe
(ウ) a とc とd
(工) b とc とe
(オ) c とd とe

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設問13

 次の文章を読んで、以下の設問に答えよ。
 近年、企業の倒産・廃業が急増している中で、企業の再生が注目を集めている。企業の再生を支援する法律のひとつが、2000年4月に施行された民事再生法である。2002年版中小企業白書によれば、この法律に基づいて再生手続きを申請した企業の4分の3以上は【 設問 】である。民事再生法は中小企業にとって利便性の高い法的再生手続きとして期待されているが、申請がすべて受け入れられるわけではなく、また申請企業がすべて順調に再建を進めているわけでもない。

(設問1)
 文中の空欄に最も適切な語句はどれか。

【解答群】
(ア)個人企業
(イ)資本金1、000万円未満の法人企業
(ウ)資本金1、000万円以上1億円未満の法人企業
(エ)資本金1億円以上の法人企業

(設問2)
 文中の下線部について、民事再生法による企業再生を目指す際の基本的な条件は何か。以下の条件が正しいかどうかを判断し、正誤の最も適切な組み合わせを下記の解答群から選べ。

経営が実質的に破綻する以前に、早めに申請すること
経営者が速やかに交替し、債権者からの信頼を確保すること
債権者に誠実に対応し、経営再建への理解を得ること
実現可能な再建計画を作成・提示すること。
【解答群】
(ア) a:誤 b:正 c:正 d:正
(イ) a:正 b:誤 c:正 d:正
(ウ) a:正 b:正 c:誤 d:正
(エ) a:正 b:正 c:正 d:誤
(オ) a:正 b:正 c:正 d:正

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設問14

 中小企業が他社と共同研究開発に取り組む際の姿勢として、最も適切なものはどれか。

【解答群】
(ア)規模の経済性よりも範囲の経済性や相乗効果を重視すべきである。
(イ)自社の技術ノウハウを連携相手企業にできるだけ知られないよう、情報交換には慎重を期すべきである。
(ウ)自社の中核的技術に特化するよりも、できるだけ幅広い分野の技術知識を蓄えておくべきである。
(エ)新製品の開発のめどが立つまでは、販路のことを考えるよりも研究開発に神経を集中するべきである。

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設問15

 1999年改正の中小企業基本法における中小企業の定義について述べた次の文a〜cについて、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを下記の解答群から選べ。

a: サービス業にあっては、「資本の額又は出資の総額が5、000万円以下」、「常時使用する従業員の数が100人以下」のどちらか一方の基準が満たされれば中小企業に該当する。
b: 独立中小企業と大企業の子会社等を区別するため、中小企業の規定に「質的規定」が加味されている。
c: 卸売業は小売業とは区別されずに商業として一括されている。
【解答群】
(ア) a:誤 b:正 c:正
(イ) a:誤 b:正 c:誤
(ウ) a:正 b:誤 c:誤
(エ) a:正 b:誤 c:正
(オ) a:正 b:正 c:誤

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