平成22年度1次試験問題:運営管理
設問16
作業管理に関する記述として、最も不適切なものはどれか。
【解答群】 (ア) 作業管理は、作業方法の分析・改善によって標準作業と標準時間を設定して、この標準を維持する一連の活動である。 (イ) 作業指導の1つの方法であるOJT(On the Job Training)では、職場内の上司や先輩が部下や後輩に対して、作業に必要な知識・技能・問題解決能力を日常業務内で教育訓練する。 (ウ) 作業指導を行うにあたっては、個々の作業に対する技能スキルを向上させるだけでなく、複数の作業を担当できる作業者を養成することを考慮に入れなければならない。 (工) 製造現場においては、常に生産効率の向上を目指して、各作業者が独自の判断により標準作業に工夫を施して作業を実施することが好ましい。
設問17
次の文章中の空欄に入る計算式として最も適切なものを、下記の解答群から選べ。
Z社では月間N個の製品を製造しているが、その中の5%が不良品として廃棄される。この不良について調査を行ったところ、新たに作業者を雇って手直しを行えば、すべてを良品にできることが分かった。
以下の前提条件のもとで、製品の販売単価がp円、製造変動費単価がv円、不良品1個当たりの廃棄費用がs円のとき、作業者の雇用が採算的に見合うためには、月間の人件費は、0.05×N×(【 】)円未満でなければならない。
【前提条件】
- この製品に対する需要は十分に高く、良品となった製品はすべて販売することができる。
- 不良品の手直しを行う場合には、作業者の人件費だけが追加費用として発生し、例えば材料費等の人件費以外の追加費用は発生しない。
【解答群】 (ア) p+s (イ) p-v+s (ウ) v (工) v+s
設問18
下図に示すようなユニットa、b、cから成る3つのシステム1、2、3を考える。それぞれのシステムの信頼度(与えられた条件のもとで、ある時間内に要求機能を実行できる確率)R1、R2、R3の大小を表す関係式として最も適切なものを下記の解答群から選べ。
ただし、ユニットa、b、cの信頼度はすべてα(0<α<1)で等しいものとする。
【解答群】 (ア) R1>R2>R3 (イ) R2>R3>R1 (ウ) R2>R1>R3 (工) R3>R2>R1
設問19
作業改善に関する記述として、動作経済の原則に照らして、最も不適切なものはどれか。
【解答群】 (ア) 組立工程の生産性を高めるために、合理的な組立順序を検討した上で、その順序が実現できるように部品を配置した。 (イ) 作業者の手の動きを効率化するために、移動箇所を直線で結んだ軌跡で手を動かすよう作業指導した。 (ウ) 精密作業現場における作業者の疲労を軽減するために、照明の照射角度と照度を調整した。 (工) 部品供給が重力を利用して行えるように、部品棚の形状を変更した。
設問20
人の健康や生態系に有害な恐れのある化学物質を適切に把握・管理するためのPRTR(Pollutant Release and Transfer Register)制度に関する記述として、最も不適切なものはどれか。
【解答群】 (ア) PRTR制度において国が行うべきことは、事業者からの届出データなどに基づき、化学物質の排出量・移動量を集計・公表することである。 (イ) PRTR制度において事業者が行うべきことは、化学物質の排出量・移動量を自らが把握して国に届け出ることである。 (ウ) PRTR制度の対象となる化学物質は、PRTR法で定める対象化学物質の中の第一種指定化学物質に限られる。 (工) PRTR制度は、従業員数が300名を超える製造企業に限って適用される。