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平成14年度1次試験解答:運営管理

設問1

解答:ウ(bとc)

生産管理に関する問題である。

(a) 生産管理活動における評価尺度として用いられる、PQCDSMのS は標準化のことである。
→×:PQCDSM のS はSafety(安全)のことである。PQCDSMとは、生産管理活動における評価尺度で、Productivity(生産性) Quality(品質) Cost(費用) Delivery(納期) Safety(安全) 、Morale(働きがい、士気)からなる。
(b) 品質管理活動における管理のサイクルとはPDCA である。
→○:正しい。PDCAとは P:計画(plan)、D:実行(do)、C:チェック(check)、A:処置(action)の頭文字である。管理サイクルといえば、PDCAである。
(c) 生産へ投入する代表的な資源として、3Sと呼ばれる3種類の資源がある。
→×:→×:3Sとは、生産の合理化における基本原則でS:単純化(Sinplification)、S:標準化(Standardzation)、S:専門化(Specialization)の頭文字を並べたものである。 生産へ投入する代表的な資源としては3M(人(man)、機械(machine)、材料(material))がある。
(d) 生産性は産出量(output)を投入量(input)で割った値で示される。
→○:生産性(Productivity)」とは、投入量と産出量の比率のことであり、生産性=産出量÷投入量で求められる。

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設問2

解答:ウ(bとd)

SLPに関する問題である。

(a) P-Q分析は生産品種と要求品質の程度との関係を調査するために用いる。
→×:P-Q分析とは、製品別の生産量を整理し、主として工場のレイアウト計画策定の基礎とする分析である。PはProduct(製品)の略、QはQuantity(量)の略。要求品質ではない。
(b) グループテクノロジーは類似品目を分析する手法である。
→○:グループテクノロジー(GT:Group Technology)とは、多数の部品を形状、寸法、工作法などの類似点から分類・グルーピングを行い共通ライン化を計る技法である。
(c) フロムツーチャート(流出流入図表)は流れるものの移動経路をレイアウト図上に示した図表である。
→×:フロムツーチャート(流出流入図表)は、どの工程から(from)、どの工程へ (to)、どれくらいの物が流れるかを表にしたものである。移動経路をレイアウト上に示すのは流れ線図である。
(d) 相互関係図表は場所(アクティビティ)の近接性の重要度を判断するために用いる。
→○:相互関係図表は、アクティビティ相関図表とも呼ばれる。建物、職場、設備といった各要素間の結びつきの強さを評価し、それを2つの要素の合計欄に記入した図である。

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設問3

解答:エ

工程分析に関する問題である。

a〜jを工程図記号にすると次の様になる。
工程図記号では○は作業、⇒は移動、▽は停滞、□は検査である。

(a) 材料を材料置き場へ取りにいく
(b) 材料を旋盤へ運ぶ
(c) 材料を専用治具に取り付ける
(d) 材料を専用治具とともに旋盤に取り付ける
(e) 旋盤のボタンを押す
(f) 旋盤が動いている間待っている
(g) 材料を旋盤から取り外す
(h) 材料を専用治具から取り外す
(i) 材料の寸法を測り確認する
(j) 材料を完成品置き場へ運ぶ

これより ○は5個、⇒は3個、▽は1個、□は1個である。解答はエである

(ア) ○は4個ある
→×:○は5個ある。
(イ) ⇒または○は4個ある
→×:⇒は3個、○は5個ある
(ウ) ▽は2個ある
→×:▽は1個ある
(工) □は1個ある
→○:□は1個ある
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設問4

解答:ウ(cとd)

動作研究に関する問題である。

(a) 作業方法あるいは動作方法について、より能率的な方法を探求し続ける心構えをアクションマインドという。
→×:作業方法あるいは動作方法について、より能率的な方法を探求し続ける心構えをモーションマインドという。
(b) 作業の範囲として用いる最大作業域は、ひじを中心にして描いた円弧の内側である。
→×:最大作業域は手を十分に伸ばして作ることのできる2つの円弧の内側である。ひじを中心にして描いた円弧の内側は通常作業域である。 最大作業域は通常作業域と最大作業域を参照して下さい。
(c)

細かい動作を分析する手法としてサーブリッグ分析がある。
→○:サーブリッグ分析とは、人間が行う手作業の最小単位であるサーブリッグを18種類定め、この18種類の作業動作の実態を分析し、業務の改善を図るもの。

第1類:作業に必要な動作
手を延ばす、つかむ、運ぶ、組み合わせる、使用する、分解する、放す、位置決め
第2類:主として頭を使う動作で、作業の実行を妨げる動作
探す、選ぶ、調べる、考える、用意する(前置き)、見出す
第3類:作業に不必要な動作
保持する、休む、避けられない遅れ、避けられる遅れ
(d) 動作分析の対象は主として作業者の右手と左手である。
→○:動作分析の対象には目の動きなども含まれるが、主として作業者の右手と左手である。
(e) ビデオに撮影した作業の動作分析をする時には通常、撮影スピードより速く再生する。
→×:作業全体といった長時間にわたる作業全体の動きは早送りして再生するのが適切である。しかし作業の動作の細やかな分析は撮影スピードを遅くして再生するのが望ましい。 フィルムによる方法は、文字通り映画やVTRで撮影していて作業者の動作を解析するもので、メモモーション分析とマイクロモーション分析の2種類がある。
メモモーション分析
VTRで撮影した作業を分析する際に、映写が長時間となるのを防ぐため、早送りを行って、長い作業時間の稼働状況を大まかにつかむための手法
マイクロモーション分析
通常速度で撮影した映像を遅い速度で再生して、動作を詳細に解析するために用いられる方法

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設問5

解答:ア

単純移動平均法に関する問題である。

 始めの4期分のデータをもとにして移動平均を求める。

移動平均値=(12+17+22+12)÷4=15.75

となる。
 次に5期目の予測値から実測値を減算する。

15.75-18=-2.25となる。

よって解答はアである。

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設問6

解答:エ

設問文の内容をガントチャートに描く。

解答

(ア) X、Y、Z の順
→Xが納期遅れ0、Yが納期遅れ20、Zが納期遅れ100 よって最大納期遅れは100である。
(イ) X、Z、Y の順
→Xが納期遅れ0、Yが納期遅れ80、Zが納期遅れ0 よって最大納期遅れは80である。
(ウ) Y、Z、X の順
→Xが納期遅れ30、Yが納期遅れ0、Zが納期遅れ60 よって最大納期遅れは60である。
(工) Z、Y、X の順
→Xが納期遅れ30、Yが納期遅れ40、Zが納期遅れ0 よって最大納期遅れは40である。

よって、最大納期遅れが最も小さいエが解答である。

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設問7

解答:イ(aとd )

製品設計に関する問題である。

(a) 設計変更からの改善は、一般に製造部門での改善よりも大きい効果が得られる。
→○:製造部門での改善は生産効率を上げることに限定される。設計変更からの改善は、部品や材料や加工方法まで改善することができるので大きい効果が得られる。
(b) 製品設計とその生産プロセス設計を並行して行う手法としてエンジニアリングアプローチがある。
→×:エンジニアリング・アプローチとは、数学、物理学、基礎工学、社会科学の知識を応用し、測定、実験、設計の手法を用いて、生産性向上の目的を達成しようとする手法である。製品設計とその生産プロセス設計を平行して行なう手法としてコンカレントエンジニアリングがある。
(c) 詳細設計段階での変更よりも基本設計段階での変更の方が、設計変更に伴うコストが多くかかる。
→×:下位工程へ作業が進むほど、上位行程に対しての影響範囲の調査・分析が必要になり、変更に伴うコストが多くかかる。
(d) 設計変更は部品の調達活動だけでなく、製造部門での作業手順にも影響を及ぼす。
→○:設計変更は、製造部門での作業手順にも影響を及ぼす。

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設問8

解答:エ(cとd)

購買方式に関する問題である。

(a) 競争入札方式は、指名した複数の購買先から見積書をとり、最低価格のところから購入する方式である。
→×:競争入札には、公開応募入札、指名入札などいくつかの方式がある。指名入札の場合は、指名した複数の購買先から見積書をとり、最低価格のところから購入する。しかし、公開応募入札の場合は、誰もが入札に参加できる
(b) 見込み仕入れ方式は、価格に変動が少ない資材を製品の需要変動に応じて見込みで購入する方式である。
→×:見込み仕入れ方式(市場購買方式)とは、価格に変動が多い商品などを相場の状況を見て購入する方式である。
(c) 指値購買方式は、自社の購買価格算出方法をもとに、価格を指定して購入する方式である。
→○:指値とは買主が希望する購入価格。買主が自分の希望価格まで下げてくれた売主から購入する方式である。
(d) 当用買い方式は、必要なものが発生したときにその都度購入する方式である。
→○:当用買い方式は、、必要なものを、必要なだけ、その都度購買する方式である。

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設問9

解答:イ

バーコードに関する問題である。

(a) JANコードはJISで規定されている1次元バーコードシンボルである。
→○:JAN コードは、JIS で規定された1次元バーコードシンボルである。バーコードとしては、最も一般的なものであり、広く利用されている
(b) 読み書きができ、繰り返し使用が可能であり演算機能などを持たせることも可能なIC チップを搭載したカードをID カードという。
→×:IC チップを搭載したカードをICカードという。IDカードとは本人を確認するのための番号(IDコード)が書いてある身分証明書のカードのことである。
(c) メーカーでも買い手でもない第3者が、物流やその関連する受発注などの業務を行う形態を3PLという。
→○:3PL(third party logistics)とは、サプライヤ(メーカ)でもなく、買手(小売 りや卸)でもない第三者(サードパーティ)が、物流および関連する受発注業務を受託する事業者のことである。
(d) 地図情報システムを利用して、移動中のトラックの位置情報を知るためのシステムをAHS という。
→×:問題文は、GPSのことである。 AHS(Advanced Cruise-Assist Highway Systems)とは、道路とクルマが連携し(路車協調)、センサや路車間通信などの最新のITSテクノロジーを駆使して交通事故や渋滞の削減を目指すシステムのことである。

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設問10

解答:ウ(bとd)

VA に関する問題である。

(a) VA では、まず最初に製品の需要動向を分析する。
→ ×:VAでは、まず最初に対象テーマの設定を行なう。
(b) VA を行うには、製品の使用目的、製品の性能などの機能を分析する。
→○:VAは、正に製品の使用目的、製品の性能などの機能を分析することである。
(c) 機能が多少低下しても、より安価な資材の組み合わせを追求する。
→×:機能を低下させてはならない。
(d) VA のねらいのひとつとして、製品の機能を維持し、コスト低減を図るための資材、生産手法を追求することがある。
→○:VAでは、価値を機能 ÷ コストで求める。すなわち製品の機能を維持し、コスト低減を図れば価値は大きくなる。

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