システマティックレイアウトプランニング(SLP)
新しい工場建設に当たって、まったく何もない状態からレイアウトを計画する場合や、既存の向上のレイアウト変更を行う際に、合理的なレイアウトを作り上げるための代表的な手法としてSLP(システマティックレイアウトプランニング)があります。
過去問題 |
システマティックレイアウトプランニング(SLP)の手順
システマティックレイアウトプランニング(SLP)は次の手順で行なわれる。
(1)P-Q分析
P-Q分析はレイアウト計画の基本となるもので、対象とする製品がどのような設備配置に適しているかを検討する際によく利用される手法です。次のような手順で行なう。
- 何(Product:製品)をどれだけ(Q:Quantity:生産)作るかをグラフ化(PQチャート)する
- Aグループは生産量が多いので製品別配置とする。
- Bグループは他の諸条件を考慮して機能別配置やGT配置などにする。
- Cグループは生産量が少なく種類が多いので機能別レイアウトにする 。
(2)物の流れ分析
工程経路と物が移動するときに最も効率的な順序(物が工程を通して移動する際に、迂回したり逆行したりしないで常に完成品へ向かってまっする進むことを意味する)を決定することを目的に行なわれる。
この分析には、PQ分析図のグループごとに製品工程分析、流れ図線(フローダイアグラム)、作業者工程分析などが使用される。
分析手法 | 内容 |
---|---|
製品工程分析 |
作業対象の物を中心に、材料、部品などが加工されながら完成品に変化する工程の流れを分析する |
流れ図線(フローダイアグラム) |
配置図に対象物や人の動きを記号で示し、それらを線図で結び、物や人の流れ、逆行した流れ、無用な移動などを分析する |
作業者工程分析 |
作業者を中心に作業活動を系統的に記号で表して分析する |
(3)アクティビティ相互関係
アクティビティとは、会社や工場における地域、建物(またはその一部)、部門、作業現場、機械(郡)、作業事態など工程上に流れる材料以外のもの全てを指す。
アクティビティ相互関係とはレイアウトに関する全てにアクティビティの相互関係を調べることによって、生産工場でのものの流れとアクティビティを考慮したより広範囲のレイアウトを得ることができる。
過去問題 |
(4)アクティビティ相互関係ダイアグラム
物の流れ分析とアクティビティ相互関係表を元にして、アクティビティおよび工程を線図に展開し、アクティビティの順序と近接性を地理的な配置に置き換えたもの
(5)面積(スペース)相互関係ダイアグラム
アクティビティ相互関係ダイアグラムの各アクティビティの必要な面積を見積もり、それを図に組み入れると面積相互関係ダイアグラムとなる
(6)レイアウト案の作成
面積(スペース)相互関係ダイアグラムに基づき1つの理想的なレイアウト案を作成する