平成27年度1次試験問題:財務・会計
設問11
次の貸借対照表と損益計算書について、下記の設問に答えよ。
(設問1)
総資産回転率として最も適切なものはどれか。
【解答群】 (ア) 0.68 回 (イ) 0.87 回 (ウ) 1.25 回 (工) 1.47 回
(設問2)
インタレスト・カバレッジ・レシオとして最も適切なものはどれか。
【解答群】 (ア) 13.3 % (イ) 20.2 % (ウ) 13.3 倍 (工) 20.2 倍
設問12
A社は、株主に対する利益還元政策を行うこととした。利益還元政策として、最も不適切なものはどれか。なお、A社は十分な現金を所有しており、財務的破綻について考慮する必要はない。
【解答群】 (ア) 株式の分割 (イ) 記念配当の実施 (ウ) 自己株式の取得 (工) 普通配当の増配
設問13
MM理論に基づく最適資本構成に関する以下の記述について、下記の設問に答えよ。
MM理論の主張によると、完全な資本市場の下では、企業の資本構成は企業価値に影響を与えない。しかし、現実の資本市場は完全な資本市場ではない。そこで、完全な資本市場の条件のうち、法人税が存在しないという仮定を緩め、法人税の存在を許容すると、負債の増加は【 A 】を通じて企業価値を【 B 】ことになる。この条件下では、負債比率が【 C 】の場合において企業価値が最大となる。
一方で、負債比率が高まると、【 D 】も高まることから、債権者も株主も【 E 】リターンを求めるようになる。結果として、【 A 】と【 D 】の【 F 】を考慮して最適資本構成を検討する必要がある。
(設問1)
記述中の空欄【 A 】〜【 C 】にあてはまる語句の組み合わせとして最も適切なものはど
れか。
【解答群】 (ア) A:支払利息の増加による株主価値の低下 B:高める C:0 % (イ) A:支払利息の増加による株主価値の低下 B:低める C:100 % (ウ) A:節税効果 B:高める C:100 % (工) A:節税効果 B:低める C:0 %
(設問2)
記述中の空欄D〜Fにあてはまる語句の組み合わせとして最も適切なものはどれか。
【解答群】 (ア) D:債務不履行(デフォルト)リスク E:より高い F:トレードオフ (イ) D:債務不履行(デフォルト)リスク E:より低い F:相乗効果 (ウ) D:財務レバレッジ E:より高い F:相乗効果 (工) D:財務レバレッジ E:より低い F:トレードオフ
設問14
以下のB社の資料に基づいて加重平均資本コストを計算した値として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。なお、B社は常に十分な利益を上げている。
【解答群】 (ア) 7 % (イ) 7.375 % (ウ) 7.6 % (工) 7.9 %
設問15
C社は、取引先に対して貸付けを行っている。当該貸付金は、以下のようなキャッシュフローをもたらす予定である。現在価値の計算について、下記の設問に答えよ。なお、現行の会計基準との整合性を考慮する必要はない。
@ | 元本は100万円、貸付日は20X1年4月1日、貸付期間は4年である。 |
A | 利息として、20X2年から20X5年までの毎年3月31日に6万円が支払われる。 |
B | 満期日の20X5年3月31日には元本の100万円が返済される。 |
(設問1)
この貸付金の、貸付日時点の現在価値として最も適切なものはどれか。なお、割引率は6%とする。
【解答群】 (ア) 792,000 円 (イ) 982,200 円 (ウ) 1,000,000 円 (工) 1,240,000 円
(設問2)
貸付けを行っている取引先の財政状態が悪化し、元本の一部が回収不能となる可能性が高まっていることが確認された。このとき、現在価値の計算は(設問1)と比べてどのように変化するか、最も適切なものを選べ。
【解答群】 (ア) 割引率が高くなるため、現在価値は大きくなる。 (イ) 割引率が高くなるため、現在価値は小きくなる。 (ウ) 割引率が低くなるため、現在価値は大きくなる。 (工) 割引率が低くなるため、現在価値は小きくなる。