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平成26年度1次試験問題:企業経営理論

設問31

 以下の図は、マーケティング・ミックスにおける価格の位置付けを示したもので
ある。この図に関する記述として、最も不適切なものを下記の解答群から選べ。

【解答群】
(ア) 図中の点線Aに示す関係からは、広告や営業などの形で投下するマーケティング費用が需要数量の増加を意図していることが分かる。
(イ) 図中の点線Bに示すマーケティング費用と価格との関係からは、特定の製品の価格水準が、製品差別化の程度や販売経路の特徴といった他のマーケティング・ミックス属性の影響を受けていることが分かる。
(ウ) 図中の点線Cに示す関係からは、設定した価格によって需要数量が変動することが分かる。ブランド化した製品では需要の価格弾力性が大きくなり、高価格でも多くの販売数量の実現が可能となる。
(工) マーケティング費用は、管理費用などの間接費の製品配賦額や製造原価という直接費とは区別される、マーケティング活動に固有の費用として識別される。

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設問32

 ブランドに関する記述として、最も不適切なものはどれか。

【解答群】
(ア) 競争関係にある企業の技術水準が高い位置で平準化している状況では、同じ価格帯の商品であれば機能的・品質的な違いを認めることが難しくなる。このような状態をパリティ(parity)と呼ぶ。それはコモディティ化の原因のひとつでもある。
(イ) ブランド・エクイティとは、ブランド名やシンボルなどと結び付いて形成・蓄積された無形の正味資産を指す。
(ウ) ブランド・エクステンション(ブランド拡張)とは、ある製品カテゴリーにおいて確立されたブランド名を同種の製品カテゴリー内の新しい製品に活用することである。
(工) ブランドの機能に従った分類を行うと、企業ブランドと製品ブランド(個別ブランド)に分けることができる。これらのブランドには、品質保証の役割(エンドユーザーとしての役割)や購買駆動機能(ドライバーとしての役割)がある。

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設問33

 企業の「海外市場への進出」に関連して、企業が国境を越えたマーケティング活動を展開するまで、そして、その程度を深めていくプロセスには、一般的にみて次の5つの段階が存在すると考えられている。
  第1段階:国内マーケティング(Domestic marketing)
  第2段階:輸出マーケティング(Export marketing)
  第3段階:国際マーケティング(International marketing)
  第4段階:多国籍マーケティング(Multinational marketing)
  第5段階:グローバルマーケティング(Global marketing)
 これらの段階に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

【解答群】
(ア) 第1段階では、対象とする市場は国内となる。これら企業の競争相手には国内の企業だけでなく海外企業も含まれるが、この段階では多くの企業は国際的な事業環境への注視を行わない。
(イ) 第2段階では、中間業者を利用する形での輸出が着手され、次第に直接輸出に移行していく場合がある。こうした国際化の展開は、組織内部の問題の観点からとらえると、経営者のマインドや組織資源・能力、あるいは事業規模によって左右されることがある。
(ウ) 第3段階では、海外事業は完全に企業の事業活動の重要な構成要素として統合化される。この段階では進出先の市場ごとに異なる文化、社会経済的背景を考慮に入れた上で、標準製品の使用方法や使用場面を工夫する提案を行うことで適応化が進展する。
(工) 第4段階では、製品開発、生産、マーケティング活動などを主要地域の中で統合的に実施することがもたらす規模の経済の重要性が高まる。共通性の高い地域内での統一コミュニケーション・キャンペーンを実施したり、物流費用の共同負担や生産拠点の共同化を採用したりすることが具体的な内容である。
(オ) 第5段階では、従来の段階でみられた高コスト化傾向を防ぐために、マーケティング・ミックス標準化によるグローバル顧客の創出や、事業活動全体の国境を越えた統合性の強化などを実施している。

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