トップページ企業経営理論トップページ過去問題 >平成26年度問題

平成26年度1次試験問題:企業経営理論

設問16

 モチベーション理論の多くは、満足や不満足を知覚する内容やそのプロセスを個人の特性としてとらえようとしてきた。これに対して、モチベーションに影響する要因には、職務として与えられた仕事それ自体の特性があることが知られている。仕事を構成する中核的職務特性に関する記述として、最も適切なものはどれか。

【解答群】
(ア) 与えられた仕事ではなく、自ら仕事を選ぶことに関する「自律性」。
(イ) 仕事の結果について、品質をチェックする専門部局から与えられる正確な情報に基づいた「フィードバック特性」。
(ウ) 既に有するスキルや才能を利用して、どれほど多様な業務がこなせるかに関する「技能多様性」。
(工) 他者に対してではなく、自分自身にとってその仕事が重要であることを示す「タスク重要性」。
(オ) 自らがかかわる仕事が自己完結していて、全体像がつかめる「タスク完結性」。

解答を確認する

設問17

 目標による管理であるMBO(management by objectives)プログラムの原理に関する記述として、最も適切なものはどれか。

【解答群】
(ア) 経営理念に直接結び付くことによって、自らが働く社会的意義を感じられるようになる。
(イ) 個別の目標と組織全体の目標が統合されないという欠陥がある。
(ウ) 職務内容の管理だけではなく、動機づけのための手段として利用される。
(工) 特定の期限を設けず、フィードバックを繰り返して行動の結果を振り返りながら、絶えず行動を修正できるようにする。
(オ) 目標を与える管理者による、トップダウンの管理方法である。

解答を確認する

設問18

 企業組織はオープンシステムであり、その存続は環境からの資源獲得ができるか否かにかかっている。この資源制約は、企業組織が環境からコントロールされる可能性を意味するとともに、企業自身も自由裁量を確保するために環境を操作しようとすることを意味している。企業組織の環境操作戦略に関する記述として、最も適切なものはどれか。

【解答群】
(ア) 技術革新を通じて代替的な原材料などを開発することにより、既存の資源依存関係を変えることなく交渉を有利に進めることができる。
(イ) 経営者と労働者が将来の行動について双方が満足できるように折衝するのは、取引される財やサービスについての合意を意図する交渉戦略である。
(ウ) 財務的資源を必要とする企業が金融機関の代表を自社の取締役会に招くなどの結託戦略は、資源依存関係を変えることなく、環境からの脅威を小さくすることができる。
(工) 市場浸透戦略を進めて、新たな顧客層を獲得することで、顧客に対する資源依存関係を変えることが可能になる。
(オ) 新製品に複数の製品規格が存在すると、消費者が買い控えをする可能性があるので、企業間であらかじめ業界標準を決めてしまう包摂戦略は、新規市場の成長率を高めることができる。

解答を確認する

設問19

 特定の国や地域において産業の地理的集中がおき、他の地域に対する比較優位性が生じることがある。近年、ポーターらの提唱する産業クラスター論では、従来の産業集積論とは異なる意義が求められている。産業クラスター論に関する記述として、最も適切なものはどれか。

【解答群】
(ア) 科学技術インフラや先進的な顧客ニーズなど、特定のロケーションに埋め込まれた知識が、比較優位性の基盤になる。
(イ) 産業が地域的に集中する要因として、土地や天然資源などの生産要素を重視する。
(ウ) 産業の集積を通じて流通費用の最少化を目指す。
(工) 仲間内での競争を避け、協調的なネットワークの必要性を明示する。

解答を確認する

設問20

 企業経営における意思決定の不正を防止したり、企業価値の向上を目指すために企業統治(コーポレート・ガバナンス)の重要性が高まっている。企業統治を強化するために有効な方法として、最も不適切なものはどれか。

【解答群】
(ア) 業務に関係して違法行為や背任行為を起こさないよう内部統制制度を導入する。
(イ) 取締役会に社外取締役を、監査役会に社外監査役を導入する。
(ウ) 取締役会の中に指名委員会、監査委員会、報酬委員会を設置する。
(工) 取締役のほかに執行役員をおき、取締役会に参加させる。
(オ) 倫理憲章や行動規範などを作成周知し、社員の意思決定における判断基準として制度化する。

解答を確認する

Copyright(C)Katana All right reserved.