競争地位別戦略
競争地位別戦略とはアメリカの経済学者であるフィリップ・コトラーが提唱した理論である。
市場には必ず競争が存在し、どのように勝つための戦略を組み立てるかは、その企業のシェアの順位で決まってくるというもの。
競争地位は「リーダー、チャレンジャー、フォロワー、ニッチャー」に分けられ、市場の競争で有利な立場を得るために、自企業の地位を知り、その上で戦略を組み立てる必要がある。
過去問題 |
リーダー
業界NO1企業で、最大のマーケットシェアを持つ企業。
戦略としては、市場のフルガバレッジ(ほとんどすべての市場セグメントに対して商品を投入すること)、周辺需要の拡大、同質化(他企業の差別化を模倣・追随して無効化する方法)、非価格競争、シェアの維持を行なう。
過去問題 |
チャレンジャー
業界2位以下の上位。トップを目指している企業。経営資源もトップと同レベルにある。
戦略としては市場での地位向上をめざし、リーダーに対抗する差別化を行なう。市場の成長期にはシェア拡大の可能性があるが、成熟期には上と下からと挟み撃ちになってしまう可能性がある。
フォロワー
業界での地位はチャレンジャーより低く、保守的な追随者としての地位が多く、経営資源も劣る。
戦略としては独自の優位性を確保する・上位企業のヒット商品を模倣し販売。その代わり開発費は低く抑えコストを安くし、低価格戦略で利潤確保。ただし大規模市場での生き残りしか出来ない。
ニッチャー
大手企業やブランドとの競争はせず、特定分野でのシェアを追求する。そしてその市場が成長して多くの企業がその市場に参入をし始めると、そこでリーダーの戦略が必要になってくる。
戦略としては、特定の市場セグメントにおけるリーダー化である。
過去問題 |