平成15年度1次試験問題:経済学・経済政策
設問6
下図は、鉱工業指数から日本における在庫と出荷の前年同期比の数値を、1997年の第T四半期から2002年の第U四半期まで図示したものである。2001年の局面として最も適切なものを下記の解答群から選べ。
【解答群】
(ア)景気回復局面である。
(イ)在庫調整・在庫減らし局面である。
(ウ)在庫積み上がり局面である。
(エ)在庫積み増し局面である。
設問7
次の文章を読んで、以下の設問に答えよ。
貨幣乗数は、 【 @ 】 が増加したときのマネーサプライの増加の割合を指す。貨幣乗数は、金融仲介機能を通じて信用創造がどれだけ行われているかを反映している。貸出を通じて預金が増加し、それがまた貸出に回るという信用創造プロセスが活発であれば、貨幣乗数は【 A 】 。また、銀行や他の民間部門が当座預金残高や貨幣の保有を増加させると、貨幣乗数は【 B 】 。
(設問1)
文中の空欄【 @ 】に入る最も適切なものはどれか。
【解答群】
(ア)銀行貸出
(イ)現金
(ウ)マネタリーベース(ハイパワード・マネー)
(エ)預金
(設問2)
文中の空欄【 @ 】の数値が増加した場合、起こりうることとして、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。
a | 現金・預金比率の上昇は、マネーサプライの増加を抑制する。 |
b | 現金・預金比率の低下は、マネーサプライの増加を抑制する。 |
c | 準備・預金比率の上昇は、マネーサプライの増加を抑制する。 |
d | 準備・預金比率の低下は、マネーサプライの増加を抑制する。 |
【解答群】
(ア)a とc
(イ)a とd
(ウ)b とc
(エ)b とd
(設問3)
文中の空欄【 A 】と空欄【 B 】に入る最も適切なものの組み合わせはどれか。
【解答群】
(ア) A:上昇する B:上昇する (イ) A:上昇する B:低下する (ウ) A:低下する B:上昇する (エ) A:低下する B 低下する
設問8
財政均衡にこだわらず、財政支出拡大や金融緩和による景気拡大を図るという考えに最も当てはまるものはどれか。
【解答群】 (ア) ケインズ政策 (イ) サプライサイド経済学 (ウ) 新古典派理論 (エ) マネタリズム
設問9
次の文章を読んで、空欄【 @ 】 と空欄【 A 】 に入る最も適切な言葉の組み合わせを、下記の解答群から選べ。
最近、複数の国の間で自由貿易協定(FTA)が結ばれるようになっている。協定締結国間の関税徹廃により、それらの国の間の貿易が拡大し、経済厚生にプラスの影響を与える効果を【 @ 】 と呼ぶ。
一方で、本来競争力のあるFTA 域外からの輸入がFTA 域内の生産によって代替され、域内・域外の資源の効率配分が阻害されるマイナスの効果を【 A 】 と呼ぶ。
【解答群】
(ア) @:競争促進効果 A:交易条件効果 (イ) @:競争促進効果 A:貿易創造効果 (ウ) @:競争促進効果 A:貿易転換効果 (エ) @:競争転換効果 A:貿易促進効果 (オ) @:貿易創造効果 A:貿易転換効果
設問10
下図は、日本の小売業における経常利益の前年同期比の要因分解を行った図である。
この図では、売上数量要因、売上価格要因、交易条件要因、人件費要因、その他要因に分けて、要因分解を行っている。
以下の設問に答えよ。
(設問1)
2001年について、要因分解から得られる考察に関し、最も適切なものはどれか。
【解答群】
(ア)売上価格の上昇が、利益を高める効果をもたらした。
(イ)売上数量拡大の効果が、売上価格要因を上回っている。
(ウ)交易条件要因は、利益にプラスの寄与をしている。
(エ)人件費の低下が、利益を高める効果をもたらした。
(設問2)
交易条件要因について、最も適切なものはどれか。
【解答群】
(ア)産出価格が上昇し、投入価格が低下した場合、交易条件は悪化する。
(イ)産出価格が上昇し、投入価格が低下した場合、交易条件は改善する。
(ウ)人件費が上昇し、産出数量が低下した場合、交易条件は悪化する。
(エ)人件費が上昇し、産出数量が低下した場合、交易条件は改善する。