平成14年度1次試験問題:財務・会計
設問6
W 商会の前期と当期(平成13年4月1日〜平成14年3月31日)の比較要約貸借対照表および比較要約損益計算書は次のとおりである。下記の設問に答えよ。
(設問1)
W 商会の収益性に関して、前期と当期を比較して最も適切なものはどれか。
【解答群】 (ア) 売上高経常利益率は上昇したが総資本回転率が低下したため、総資本経常利益率は低下した。 (イ) 売上高経常利益率は低下したが総資本回転率が上昇したため、総資本経常利益率は上昇した。 (ウ) 総資本回転率は上昇したが売上高経常利益率が低下したため、総資本経常利益率は低下した。 (工) 総資本回転率は低下したが売上高経常利益率が上昇したため、総資本経常利益率は上昇した。
(設問2)
W 商会の流動性に関して、前期と当期を比較して最も適切なものはどれか。
【解答群】 (ア) 流動比率は上昇したが、当座比率は低下した。 (イ) 流動比率は上昇し、当座比率も上昇した。 (ウ) 流動比率は低下したが、当座比率は上昇した。 (工) 流動比率は低下し,当座比率も低下した。
(設問3)
W 商会の回転率に関して、前期と当期を比較して最も適切なものはどれか。
【解答群】 (ア) 売上債権回転率,棚卸資産回転率,固定資産回転率はいずれも上昇した。 (イ) 売上債権回転率と棚卸資産回転率は低下したが、固定資産回転率は上昇した。 (ウ) 売上債権回転率は上昇したが、棚卸資産回転率と固定資産回転率は低下した。 (工) 棚卸資産回転率は低下したが、売上債権回転率と固定資産回転率は上昇した。
設問7
次の期末商品棚卸高のデータに基づく棚卸減耗損(原価性を有する)の処理に関する記述のうち,最も適切なものはどれか。
帳簿棚卸数量 | 1,000個 | 実地棚卸数量 | 990個 | ||
原価 | @60円 | 時価 | @58円 |
【解答郡】
(ア)棚卸減耗損は580円であり,特別損失として処理した。
(イ)棚卸減耗損は580円であり,販売費として処理した。
(ウ)棚卸減耗損は600円であり,売上原価の内訳科目として処理した。
(エ)棚卸減耗損は600円であり,営業外費用として処理した。
設問8
T製作所のU工場はa製品を継続的に生産しているが,当月から標準原価計算制度を採用して記帳することとなった。原価標準および数量データは次のとおりである。
直接材料は加工開始時に全部投入した。実際直接材料費が1,005千円,実際加工費が5,020千円であったとして,原価差異の総額を計算し下記の解答群から選べ(単位:千円)。なお,マイナスは不利差異を表す。
【解答群】
(ア)-25
(イ)-125
(ウ)-145
(エ)-265
設問9
S 商会は1月に事業を開始した。1月以降の財務データは次のとおりである。
@ 売上高は全額掛による売上である。売掛金は翌月末に,半額を現金で残り半額を60日払いの手形で受け取っている。
A 仕入高は全額掛による仕入である。買掛金は翌月末に,半額を現金で残り半額を60日払いの手形で決済している。
B 販売費・一般管理費はその月に全額支出している。
3月末の現金残高が600千円である場合,4月末の現金残高の金額はどれか(単位:千円)。
【解答群】
(ア)500
(イ)600
(ウ)700
(エ)900
設問10
わが国法人税法上の取扱いに関する記述のうち最も適切なものはどれか。
【解答群】
(ア)企業会計原則では受贈資本である資本助成目的の国庫補助金・工事負担金は,益金とされる。
(イ)債務確定主義により,企業会計上の引当金はすべて計上される。
(ウ)資産の無償譲渡の場合,譲渡対価がゼロであるので,益金が計上されることはな い。
(エ)取得原価主義により,資産の評価損の計上は一切認められない。