平成20年度1次試験解答:企業経営理論
設問36
解答:オ
(ア) | ある特定の商品カテゴリーにおけるさまざまなブランドに関する消費者の知覚を図にしたものを知覚マップという。 →○:知覚マップ(ポジショニング・マップ)とは、競合他社との差別化のポイントを明確にするため、独立した2つの評価点を縦軸と横軸におき、競合他社との関係において、自社の市場優位性を検討するツールである。 |
(イ) | 高関与の場合には、その商品カテゴリーの関心度が高いので、広範囲に情報探索活動が行われる。 →○:関与とは、その商品に対してどの程度関心があるかということである。すなわち、高関与とは関心が高いことであり、広範囲に情報探索活動が行われる。 |
(ウ) | 購買行動の出発点となる問題認識は、最寄品の場合、家庭内ストックのような内部と、広告などの外部からの刺激が主な要因となる。 →○:一般的に最寄品は、価格が安く低関与商品である。家庭内ストック(家庭内の在庫)と広告などの外部からの刺激が主な要因となる。 |
(工) | 消費者が商品を評価する際には、選好が重要であり、これは、この消費者の主観的評価に基づくものである。 →○:消費者が商品を評価する際には、消費者の経験や知覚などの主観的評価に基づく。 |
(オ) | 選択の対象として、存在を知っている商品のすべてについて、情報収集・評価を行う傾向にある。 →×:選択の対象として、存在を知っている商品のすべてについて、情報収集・評価を行うのは現実的に不可能である。購買してもよい、または購買を検討している商品について、情報収集・評価を行う。 |
設問37
解答:オ
(ア) | シーズンオフ期における販売を刺激するために社内向けの販売促進が行われることがある。 →○:シーズンオフ期には、社外での販売が落ち込むので、販売を刺激するために社内向けの販売促進が行われることがある。 |
(イ) | 社内向けの販売促進の目的の1つには、顧客への訪間回数を促すことがある。 →○:自社製品を自分が購入することで、顧客への説明がしやすくなる。また、訪問回数や訪問件数をコンテスト形式で競わせたりすることで、顧客への訪問回数を促すことができる。 |
(ウ) | 新製品発売時には、製品コンセプトを明確に理解できるようにセールスマニュアルを用意する。 →○:新製品発売時には、製品コンセプトなどが理解できていない恐れがあるので、セールスマニュアル等を用意し、理解させる必要がある。 |
(工) | スキル向上を狙って、従業員対象の研修やセミナーが行われる。 →○:従業員対象の研修やセミナーによって、商品知識や販売スキルなどを向上させることができる。 |
(オ) | セールスコンテストは、社員の緊張感を鮭持するために、通常は通年行われている。 →×:セールスコンテストは、一定期間または一定時期に行われるものであり、必ずしも通年行われるものではない。 |
設問38
解答:イ
市場細分化とは市場を、顧客の所得、地域、嗜好、年齢、職業など販売に影響をあたえる要因をすべて考慮に入れて細分化し、それぞれの特性に応じたきめ細かい商品政策によりマーケティングを行うことを言う。
(ア) | 居住地域は、市場細分化変数として有効性が高い。 →○:居住地域は、最も基本的は変数の1つであり、有効性も高い。 |
(イ) | サイコグラフィック変数は、刊行データによって入手することができる。 |
(ウ) | デモグラフィック変数には、性別、年齢、所得などが含まれる。 →○:でもグラフィック変数とは、人口統計的な基準を用いた変数であり、性別、年齢、所得などが含まれる。 |
(工) | ライフスタイルは、生活者の生活価値観に基づいている。 →○:ライフスタイル とは、生活の様式 その人間の人生観、価値観、アイデンティティを反映した生き方のことであり、生活者の生活価値観に基づいている。 |
(オ) | ロイヤルティは、市場細分化変数の1つとなっている。 →○:ロイヤルティとは、特定の商品、ブランド、店舗などに対して消費者が持つ忠誠心のことであり、サイコグラフィック変数の1つである。 |
設問39
解答:エ
(ア) | 集品作業(ピッキング)において、バーコードを利用するスキャン検品を行うと、単なるリストピッキングに比べてその精度は高まる。 →×:リストピッキングとは、物流において、受注内容のリストを参照しながら倉庫から該当の製品を取り出す作業のことである。スキャン検品とは、入出庫や棚移動を行う際に、バーコードのスキャンによって行う検品である。スキャン検品を行うと、単なるリストピッキングに比べてその精度は高まる。 |
(イ) | 倉庫の中には、自動化が進んでいるものがあり、入出庫はコンピュータで管理される。 →○:自動倉庫のことである。自動倉庫とは、保管棚に部品や製品を自動的に搬入・搬送・搬出できるシステム化された保管庫のことである。 |
(ウ) | 貯蔵倉庫は、商品の品質保持や盗難予防が重要な要素となる倉庫である。 →○:貯蔵倉庫は、頻繁な入出庫を行わない一定期間商品を保管することを目的とした倉庫である。貯蔵倉庫は、商品の品質保持や盗難予防が重要な要素となる倉庫である。 |
(工) | 保管拠点を増やすことは、サービス水準の向上と物流トータルコストの低減に貢献する。 →○:保管拠点を増やすことは、サービス水準の向上にはつながるが、物流のトータルコストは高くなる。 |
(オ) | 流通倉庫は、検品、仕分け、品揃えなどを伴い、短期間だけ保管する倉庫である。 →○:流通倉庫とは、保管、流通加工、配送の機能を備えた倉庫である。一般的に品物の回転率が高いため、保管期間は短くなる。 |