平成14年度1次試験問題:経済学・経済政策
設問11
IS―LM 分析において、IS 曲線は財・サービス市場の需給均衡から生じる利子率と所得との関係を表したものである。そのIS 曲線をシフトさせる要因として、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。
| a | 減税 | 
| b | 公共投資の増加 | 
| c | マネーサプライの増加 | 
| d | 利子率の上昇 | 
【解答群】
(ア)aとb
(イ)aとc
(ウ)aとd
(エ)bとd
設問12
わが国の景気対策のひとつとして、いわゆる「ゼロ金利政策」がある。この政策についての説明として、最も適切なものはどれか。
【解答群】 (ア) 公定歩合をゼロにする。 (イ) 短期プライムレートをほぼゼロにする。 (ウ) マネーサプライの伸び率をほぼゼロにする。 (エ) 無担保コールレート(オーバーナイト物)を実質的にゼロにする。 
設問13
ある財の需要曲線D と供給曲線S が図のように与えられているとする。このとき、生産者余剰は次のうちどれか。

【解答群】 (ア) 面積a (イ) 面積b (ウ) 面積(a+b) (エ) 面積(a−b) 
設問14
需要の価格弾力性に関する以下の説明のうち、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。
| (a) | ある財Aの需要曲線は、右下がりであるという。この曲線の接線の傾きが急なところでは、ゆるやかなところより、財A の需要の価格弾力性は大きい。 | 
| (b) | ある財Bについては、顕著な製品差別化が認められるという。この財の需要の価格弾力性は、ほぼ無限大であると考えられる。 | 
| (c) | ある財Cは、ある価格のときに、需要の価格弾力性が「1より大」であるという。 この場合、財Cの売り手は、価格を引き上げることによって収入が減少するものと予想しなければならない。 | 
| (d) | ある財D には、密接な代替財が存在するという。このとき、財Dの需要の価格弾力性は、代替財が存在しない場合よりも大きい。 | 
【解答群】 (ア) aとb (イ) aとc (ウ) bとd (エ) cとd 
設問15
市場集中の指標のひとつとして、HHI(ハーシュマン・ハーフィンダール指数)がある。この指数の特徴を、最も適切に説明するものの組み合わせを下記の解答群から選べ。
| a | HHI は、各企業のマーケットシェアを二乗したものの総和として算出される。 | 
| b | 市場構造が完全競争市場に近づくと、HHI は無限大に近づく。 | 
| c | HHI は、一般に各産業の企業規模の分布状態を反映している。 | 
| d | 企業数が一定の場合には、マーケットシェアの企業間格差が大きくなると、HHI は小さくなる。 | 
【解答群】 (ア) aとb (イ) aとc (ウ) bとc (エ) bとd 
