平成14年度1次試験問題:経済学・経済政策
設問6
2001年前半、円高と景気悪化に直面していた日本経済に対し、円売りを進める一方で、市場からマネーサプライを回収しない政策が議論された。この政策を表すものとして最も適切なものはどれか。
【解答群】 (ア) オプション取引 (イ) 日銀特融 (ウ) 非不胎化政策 (エ) 不胎化政策
設問7
日本におけるいわゆるペイオフ凍結解除の実施前に、日本政府、日銀は普通預金金利に上限規制を設定することを決定した。その設定に関する説明として、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。
a | 財務体質の優良な銀行が、預金獲得のために預金金利を引き上げることのないように設定された。 |
b | 財務体質の悪い銀行が、預金獲得のために預金金利を引き上げることのないように設定された。 |
c | 上限規制の設定は、金融機関の信用リスクに関して、金利がもつシグナリング機能を促進する効果がある。 |
d | 上限規制が設定されると、預金者からみて優良な銀行とそうでない銀行の区別をするための情報が失われる懸念がある。 |
【解答群】
(ア)aとc
(イ)aとd
(ウ)bとc
(エ)bとd
設問8
GDP は、GNP とともに国の経済活動の水準を表す指標であるが、その算定方法について、最も適切なものを選べ。
【解答群】 (ア) 日本のGDP は、外国人が日本で得た所得は含まれないが、日本国民が外国で得た所得は含まれる。 (イ) 日本のGDP は、外国人が日本で得た所得は含まれるが、日本国民が外国で得た所得は含まれない。 (ウ) 日本のGDP は、外国人が日本で得た所得も、日本国民が外国で得た所得も含まれない。 (エ) 日本のGDP は、外国人が日本で得た所得も、日本国民が外国で得た所得も含まれる。
設問9
消費者物価指数と卸売物価指数の対比で、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。
a | 卸売物価指数と消費者物価指数のそれぞれの総合指数は、ほぼ一致した動きを示す。 |
b | 卸売物価指数の「最終消費財」と消費者物価指数の「生鮮食品を除く財」は、ほぼ一致した動きを示す。 |
c | 消費者物価指数の算出には、輸出入品の価格は計上されていない。 |
d | サービスの価格は財に比べて人件費の割合が高いので、サービスの価格が含まれている消費者物価指数は、財の価格が低下しても、それほど低下しない傾向がある。 |
【解答群】
(ア)aとc
(イ)aとd
(ウ)bとc
(エ)bとd
設問10
日本経済が低迷する中で、雇用統計の動向に注目が集まっている。雇用統計に関し、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。
a | 完全失業率は景気動向におおむね一致して推移する一致系列に位置付けられている。 |
b | 完全失業率は景気動向に遅れて推移する遅行系列に位置付けられている。 |
c | 有効求人倍率は景気動向におおむね一致して推移する一致系列に位置付けられている。 |
d | 有効求人倍率は景気動向に遅れて推移する遅行系列に位置付けられている。 |
【解答群】
(ア)aとc
(イ)aとd
(ウ)bとc
(エ)bとd