平成14年度1次試験問題:経済学・経済政策
設問1
あるエコノミストが、最近のアメリカ経済に関して、「財政赤字の拡大は長期金利の上昇をもたらし、投資に悪影響を与える」と警告した。その考えを最も適切に表すものはどれか。
【解答群】
(ア) |
J カーブ効果 |
(イ) |
クラウディングアウト |
(ウ) |
投資の乗数効果 |
(エ) |
リカードの等価定理 |
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設問2
1990年代半ば以降、韓国、アルゼンチンなど東アジアと南米の国々を中心に通貨・経済危機が発生した。危機の発生した国々に関して、危機発生以前にほぼ共通している現象として、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。
a |
持続的な経常収支黒字 |
b |
持続的な財政収支赤字 |
c |
対外債務の減少 |
d |
対外債務の増加 |
【解答群】
(ア) |
aとb |
(イ) |
aとc |
(ウ) |
bとd |
(エ) |
cとd |
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設問3
通貨・経済危機に瀕した発展途上国は、固定相場制か変動相場制かの選択を迫られることが多い。為替相場制と景気対策に関する考え方として、マンデル=フレミング・モデルが存在する。そのモデルに関し、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。
a |
固定相場制下では、金融緩和政策の方が財政拡張政策よりも景気浮揚効果が大きい。 |
b |
固定相場制下では、金融緩和政策の方が財政拡張政策よりも景気浮揚効果が小さい。 |
c |
変動相場制下では、金融緩和政策の方が財政拡張政策よりも景気浮揚効果が大きい。 |
d |
変動相場制下では、金融緩和政策の方が財政拡張政策よりも景気浮揚効果が小さい。 |
【解答群】
(ア) |
aとc |
(イ) |
aとd |
(ウ) |
bとc |
(エ) |
bとd |
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設問4
ある国のエコノミストが、経済データを用いて、自国のフィリップス曲線の分析を行おうとした。このエコノミストが実証しようとしたこととして最も適切なものはどれか。
【解答群】
(ア) |
可処分所得と貯蓄率の関係 |
(イ) |
財政赤字とマネーサプライの関係 |
(ウ) |
失業率とインフレーションの関係 |
(エ) |
消費と投資の関係 |
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設問5
A国政府が、ある製品のB国からの輸入に対し、セーフガード(緊急輸入制限)措置を発動したと想定する。この場合、A 国では、この製品の市場価格が上昇することが多い。その結果、消費者は不利益を被ることになるが、この他にもセーフガード措置によって不利益を被る者があると考えられる。以下の経済主体のうち、不利益を被る可能性の最も高いものはどれか。
【解答群】
(ア) |
A国におけるこの製品の生産者 |
(イ) |
A国におけるこの製品の代替財の生産者 |
(ウ) |
A国におけるこの製品の補完財の生産者 |
(エ) |
この製品をA国に輸出するB国以外の第三国の生産者 |
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