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平成22年度1次試験解答:企業経営理論

設問6

解答:エ

(工) 技術規格が定まらない新規技術分野では、いくつかの企業が連携して技術規格の標準化を目指す動きが活発であるが、その帰趨は技術の優位性に依存している。
⇒×:デファクトスタンダード(事実上の標準)は必ずしも技術の優越だけで決まるものではない。高いシェアを獲得することや補完材市場を抑えることもデファクトスタンダードになるための条件である。

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設問7

解答:ウ

(ウ) 自社で行う研究分野を絞り込んで、集中的に研究者や資金を配分して、研究のスピードアップを図っているが、どの分野に集中するかの目利きが難しいので、中央研究所のメンバーにより技術ロードマップを作成した。
⇒×:中央研究所のメンバーに技術ロードマップ(科学技術に関するロードマップ、つまり未来における科学技術の進展を予想し、具体的に達成目標や優先順位、達成した場合の社会的な波及効果を示し、目的達成までの道のりを時系列で表現したロードマップ)を作成させたのでは、客観性が担保できない。

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設問8

解答:設問1:ウ 設問2:ウ

(設問1)
(ウ) 自社技術志向企業が価格競争力を失うのは、自前主義で時間のかかる独自技術の開発を貫こうとするためなので、コモディティ化のスピードに遅れた自社技術は積極的に破棄してその市場からの撤退を進めなければならない。
⇒×:自前主義で時間のかかる独自技術の開発を貫いた結果、高い価格競争力を獲得することができる。また、コモディティ化(所定の製品カテゴリー中において、メーカー(製造元企業)ごとの差・違いが不明瞭化したり、なくなること)のスピードに遅れたとして蓄積した独自技術は他の製品分野へ応用できる可能性もあるので積極的に破棄する必要はない。
(設問2)
(ウ) 国際水平分業志向企業に技術を供与して、低価格をとる企業の間のライバル競争を煽り、それら企業を採算割れに追い込む。
⇒×:国際水平分業志向企業に技術を供与して、低価格をとる企業の間のライバル競争を煽り、それら企業を採算割れに追い込むことで業界全体のコモディティ化(所定の製品カテゴリー中において、メーカー(製造元企業)ごとの差・違いが不明瞭化したり、なくなること)が進み自社の収益性も悪くなる。

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設問9

解答:ウ

(ウ) 業界内の競争を通じて形成された事業システムやマネジメント方式は、企業に戦略上の癖や慣性を生み出すので、企業が移動障壁に直面する事態にはならない。
⇒×:業界内の競争を通じて形成された事業システムやマネジメント方式は、企業に戦略上の癖や慣性を生み出す。その結果、企業が移動障壁(他の戦略グループにシフトする際の障壁)に直面する事態となる。

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設問10

解答:ウ

(ウ)

競争業者との戦いは、マージンの高いドメインに自社を位置づけて、そこでの防衛的な地位を保つために、徹底した差別化戦略を展開することが第一に重要である。
⇒×:ポーターの競争戦略では、3つの競争戦略を提唱している。

  • コストーリーダーシップ戦略(コスト競争で勝っていく戦略)
  • 差別化戦略(差別化で競争相手より優位に立つ戦略)
  • 集中戦略(特定の分野に的を絞って経営資源を集中する戦略)

すなわち、差別化戦略のみが有効な戦略ではない。

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