平成14年度1次試験問題:中小企業経営・中小企業政策
設問1
平成11年度の総務省「事業所・企業統計調査」に従って、産業分野ごとに従業者数全体に占める中小企業(中小企業基本法改正後の定義による)の従業者数(常用雇用者数)の比率をみる。その比率が高い順に下記のa〜d の産業分野を並べた場合、最も適切なものを下記の解答群から選べ。(ただし、企業ベースのデータに基づく。)
a | 建設業 |
b | 製造業 |
c | 小売業 |
d | サービス業(飲食店を含めない) |
【解答群】 (ア) a―d―c―b (イ) b―d―c―a (ウ) c―a―d―b (エ) d―c―b―a
設問2
産業集積の一般的なメリットの記述として、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。
a | 企業間の密接なネットワークを通じて市場情報・技術情報を入手しやすい。 |
b | 競争原理よりも地域内の協調が重視されるために、経営が安定する。 |
c | 高度な分業関係を通じて効率的な生産が可能になる。 |
d | 多数の消費者と近接していることにより、需要の変化に柔軟に対応できる。 |
e | 必要な原材料や部品、労働力等の調達が容易である。 |
【解答群】 (ア) aとbとd (イ) aとcとe (ウ) bとcとd (エ) cとdとe
設問3
経済産業省「工業統計表」と財務省「貿易統計」に基づく、平成11年〜12年における中小企業性製品の輸出入の状況に関する記述のうち、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。なお、中小企業性製品とは、日本標準産業分類細分類で中小事業所の出荷額が70%以上を占める製品である。
a | 中小企業性製品の輸出金額が最も大きい産業は、一般機械器具産業と化学産業である。 |
b | 中小企業性製品の輸出金額が最も大きい産業は、電気機械器具産業と輸送機械器具産業である。 |
c | 中小企業性製品の輸入金額が最も大きい産業は、食料品産業と衣服産業である。 |
d | 中小企業性製品の輸入金額が最も大きい産業は、繊維産業と電気機械器具産業である。 |
【解答群】
(ア)aとc
(イ)aとd
(ウ)bとc
(エ)bとd
設問4
財務省「法人企業統計年報」に基づく、平成7年度から平成11年度にかけての全産業の中小企業(資本金1億円未満の法人企業)と大企業(資本金1億円以上の法人企業)における資本生産性と労働分配率に関する以下の記述のうち、正しいものの組みわせを下記の解答群から選べ。
a | 中小企業の資本生産性は大企業の資本生産性を一貫して上回っている。 |
b | 中小企業の資本生産性は大企業の資本生産性を一貫して下回っている。 |
c | 中小企業の労働分配率は大企業の労働分配率を一貫して上回っている。 |
d | 中小企業の労働分配率は大企業の労働分配率を一貫して下回っている。 |
【解答群】
(ア)aとc
(イ)aとd
(ウ)bとc
(エ)bとd
設問5
財務省「法人企業統計年報」に基づく、平成11年度の全産業における中小企業(資本金1億円未満の法人企業)と大企業(資本金1億円以上の法人企業)の資金調達構造に関する下記の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、ここで借入依存度とは総資本に対する短期・長期借入金の割合を指す。
【解答群】 (ア) 中小企業の借入依存度は50%を超えている。 (イ) 中小企業の借入依存度は大企業のそれの2倍を超えている。 (ウ) 中小企業の資金調達は長期借入金よりも短期借入金に依存している。 (エ) 中小企業の総資本に対する負債の比率は大企業のそれの2倍を超えている。