平成18年度1次試験問題:経済学・経済政策
設問16
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。
企業Aの生産活動は、企業Bに外部不経済を与えるとする。企業Aはx財を、企業Bはy財を生産し、それぞれの費用関数は以下のように与えられている。
企業A:Ca=x2(Ca:企業Aの総費用、x:企業Aの生産量)
企業B:Cb=y2+x2(Cb:企業Bの総費用、y:企業Bの生産量)
x財とy財の価格は、競争市場で決定され、それぞれ20と40で常に一定とする。
(設問1)
もし企業間で交渉しなければ、同企業の最適な生産量はそれぞれどの水準であるか。最も適切な組み合わせを選べ。
【解答群】
(ア) X=5 y =20 (イ) x=10 y =5 (ウ) x=10 y =20 (エ) x=20 y =10
(設問2)
同企業で交渉して、双方の利益の和を最大化することにしたとする。この場合、交渉のための費用は一切かからないとすれば、同企業の最適な生産量はそれぞれどの水準であるか。最も適切な組み合わせを選べ。
【解答群】
(ア) X=5 y =20 (イ) x=10 y =5 (ウ) x=10 y =20 (エ) x=20 y =10
(設問3)
同企業で交渉した場合、交渉のための費用は一切かからないとすれば、 最も不適切な利益配分の組み合わせはどれか。
【解答群】
(ア) 企業Aの利益=95 企業Bの利益=355 (イ) 企業Aの利益=105 企業Bの利益=345 (ウ) 企業Aの利益=115 企業Bの利益=335 (エ) 企業Aの利益=125 企業Bの利益=325
設問17
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。
地球温暖化の影響が懸念される中、環境税の導入の是非について議論されている。ここでは、生産量に応じて公害が発生する1つの財に注目する。その財の私的限界費用曲線と社会的限界費用曲線、需要曲線が、下図のように描かれている。
(設問1)
市場が均衡する生産量と社会的に最適な生産量の組み合わせとして最も適切なものはどれか。
【解答群】
(ア) A:市場均衡生産量:0X1 B:社会的最適生産量::OX2 (イ) A:市場均衡生産量:0X2 B:社会的最適生産量::OX1 (ウ) A:市場均衡生産量:0X2 B:社会的最適生産量::0X2−0X1 (エ) A:市場均衡生産量:0X2−0X1 B:社会的最適生産量:OX1
(設問2)
政府は、公害を発生させる財の生産を抑制するため、環境税の導入を検討しているとしよう。そこで、市場が均衡する生産量と社会的に最適な生産量を一致させる課税額(財1単位あたり)を表すものとして最も適切なものはどれか。
【解答群】
(ア)AF
(イ)AO
(ウ)BE
(エ)DC
(オ)FO
(設問3)
設問2の課税を前提として、課税前の社会的余剰と課税後の社会的余剰を比較して、その改善された余剰分を表す最も適切なものはどれか。
【解答群】
(ア)三角形BCD
(イ)三角形BCE
(ウ)三角形BCF
(エ)三角形CDF