平成16年度1次試験問題:経済学・経済政策
設問11
寡占企業(企業A と企業B)の生産戦略について、次のようなペイ・オフ表が想定されるものとする。この表におけるナッシュ均衡を下記の解答群から選べ。
企業B | |||
生産量を抑制する | 生産量を抑制しない | ||
企業A | 生産量を抑制する | 企業A=5億円 企業B=5億円 |
企業A=1億円 企業B=8億円 |
生産量を抑制しない | 企業A=8億円 企業B=1億円 |
企業A=2億円 企業B=2億円 |
【解答群】
(ア) 企業A:生産量を抑制しない。 企業B:生産量を抑制しない。 (イ) 企業A:生産量を抑制しない。 企業B:生産量を抑制する。 (ウ) 企業A:生産量を抑制する。 企業B:生産量を抑制しない。 (エ) 企業A:生産量を抑制する。 企業B:生産量を抑制する。
設問12
所得の不平等度に関し、下記の設問に答えよ。
(設問1)
下図の曲線A と曲線B は、それぞれA 国とB 国の人口の累積百分比と所得の累積百分比の関係を示したローレンツ曲線である。その説明として最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。
a | A 国は、B 国より所得の不平等度が大きい。 |
b | A 国は、B 国より所得の不平等度が小さい。 |
c | 各国における税あるいは社会保障による所得再分配は、それぞれの国の曲線を上方にシフトさせる働きがある。 |
d | 各国における税あるいは社会保障による所得再分配は、それぞれの国の曲線を下方にシフトさせる働きがある。 |
【解答群】
(ア)a とc
(イ)a とd
(ウ)b とc
(エ)b とd
(設問2)
所得の不平等度を表す指標として、ジニ係数がある。この係数が高ければ高いほど、所得の不平等が大きい。日本におけるジニ係数について、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。
a | 人口構成の高齢化に伴い、国全体のジニ係数は高くなる。 |
b | 人口構成の高齢化に伴い、国全体のジニ係数は低くなる。 |
c | 年齢層が高くなればなるほど、年齢別のジニ係数は高くなる傾向がある。 |
d | 年齢層が高くなればなるほど、年齢別のジニ係数は低くなる傾向がある。 |
【解答群】
(ア)a とc
(イ)a とd
(ウ)b とc
(エ)b とd
設問13
いわゆる外部性により、社会的費用が発生している場合について、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。
a | 市場需要曲線と私的限界費用によって決定される供給量は、社会全体にとっての限界費用と限界便益が等しくなる水準を上回る。 |
b | 市場需要曲線と私的限界費用によって決定される供給量は、社会全体にとっての限界費用と限界便益が等しくなる水準を下回る。 |
c | 負の外部性が存在する場合、所有権を適切に定義することで解決可能なことを示したのが、コースの定理である。 |
d | 負の外部性が存在する場合、政府による直接的な排出量への統制により解決可能なことを示したのが、コースの定理である。 |
e | 負の外部性が存在する場合、政府による補助金活用により解決可能なことを示したのが、コースの定理である。 |
【解答群】
(ア)a とc
(イ)a とd
(ウ)b とc
(エ)b とd
(オ)b とe
設問14
屈折需要曲線の理論に関して、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。
a | この理論は、自社製品の価格引下げに対して、ライバル企業が値下げを行うことを想定している。 |
b | この理論は、自社製品の価格引上げに対して、ライバル企業も値上げを行うことを想定している。 |
c | この理論では、わずかな平均費用の上昇に対しても、企業は価格を変更する。 |
d | この理論では、わずかな限界費用の上昇に対して、企業は価格を変更しない場合がある。 |
【解答群】
(ア)a とc
(イ)a とd
(ウ)b とc
(エ)b とd
設問15
需要と供給の価格弾力性について、下記の解答群から最も適切なものの組み合わせを選べ。
a | 需要の価格弾力性が高いほど、価格の限界費用からの乖離度は大きい。 |
b | 需要の価格弾力性が低いほど、価格の限界費用からの乖離度は大きい。 |
c | 短期的な供給の価格弾力性より、長期的な供給の価格弾力性の方が大きい。 |
d | 短期的な供給の価格弾力性より、長期的な供給の価格弾力性の方が小さい。 |
【解答群】
(ア)a とc
(イ)a とd
(ウ)b とc
(エ)b とd