トップページ経営法務トップページ過去問題 平成15年度 問題 >平成14年度解答

平成14年度1次試験解答:経営法務

設問11

解答:エ

(エ)
A:特許出願
B:意匠登録出願
C:特許・実用新案・意匠調査
D:守秘義務契約
E:意匠登録出願
F:商標登録出願
→×:特許・実用新案・意匠は既に同一の権利が出願されていないかどうかを「調査」したうえで「出願」をする。エのみ出願をしてから調査を行なう順番になっている為、誤りである。

←問題に戻る

設問12

解答:ウ

商標法に関する問題である。

 わが国の商標法はいわゆる【A:登録主義(登録することにより権利を有するという考え方)】 を採用している。したがって、現実には使用されていない商標が多数登録されており、例え使用されていない登録商標であっても、第三者が登録商標と同一又は類似の商標を、その登録商標の【B:指定商品又は指定役務】 と同一又は類似の商品・役務について使用すると商標権侵害が成立する。そこで、商標を安全に使用するためには登録商標の調査が不可欠であり、調査において同一又は類似する商標が発見されたときは、別の商標を採択するのが賢明である。
 どうしてもその商標を使用したいという場合は、その登録商標の権利者から【C:使用許諾】を受けたり、【D:不使用取消審判】を請求してその商標登録を取り消すなどの方法がある。

よってウが解答である。

←問題に戻る

設問13

解答:ウ

(ア) 技術を導入してB 社が日本で製造した製品は、B 社が世界のいかなる国へ輸出しても、輸出先の国において特許権侵害の問題が生じるおそれはない。
→×:A社が特許を取得している国や輸出国において同じ技術について特許権を有している会社がある場合は特許権侵害の問題が生じる
(イ) 導入した技術を日本で実施する場合、B 社の実施行為が第三者の日本での特許権を侵害するおそれはない。
→×:その導入した技術と同様の技術について日本で既に特許権を取得している技術である場合は、B 社の実施行為は特許権を侵害することになる。
(ウ) 導入した技術を日本で実施する場合、B 社はA 社が本国で保有する特許権についての実施許諾契約を結ばなければならない。
→○:正しい。外国企業から技術を導入するとき特許権の実施許諾契約を結ぶことは当然である。
(エ) 導入する技術について、B 社が自ら出願して日本での特許を取得できる場合がある。
→×:発明者ではないので基本的には、B 社は特許を受ける権利がない。すなわち、B 社が自ら出願して日本での特許を取得することはできない。

←問題に戻る

設問14

解答:ウ

著作人格権に関する問題である。

【解答郡】
(ア) A 社は原則として、デザイナー、執筆者、写真家の氏名を記念誌に掲載しなければならない。
→○:著作者は著作者人格権の一部として氏名表示権(著作権法19条)を有している。ただし著作者が氏名の掲載を望まない場合はこの限りではない。
(イ) A 社は、この記念誌を増刷する場合、表紙の色彩を変更するためにはデザイナーB 氏の許諾を得なければならない。
→○:A 社はデザイナーのB 氏の許諾を得ないで著作物を変更してはならない。(同一性保持権)
(ウ) 執筆者の文章に数行に亘り不適切な表現がある場合、執筆者C 氏に通知をすれば、A社はその部分を削除することができる。
→×:不適切な表現がある場合でも執筆者C氏に通知したのみではなく、許諾を得なければA社はその部分を削除することはできない。
(エ) 写真家D氏が撮影した写真を使用してポスターを作成する場合、A社は写真家D氏の許諾を得る必要がある場合がある。
→×:A社がD氏から許諾を受けているのは、記念誌制作に際しての写真掲載だけである。それ以外の著作物を利用したい場合は、別途D氏の許諾を得る必要がある。

←問題に戻る

設問15

解答:設問1:ア 設問2:ウ 設問3:エ 設問4:エ

意匠法に関する問題である。

(設問1)
商品のデザイン(意匠)に関する法律は意匠法である。
よって解答はアである。

(設問2)
(ア) キャラクター権
→×:漫画等の複製等に関する権利である。
成文法上の権利ではないため、差止請求権は認められていない。
(イ) 商品化権
→×:漫画等のキャラクターを商品に付することに関する権利である。
成文法上の権利ではないため、差止請求権は認められていない。
(ウ) 著作権
→○:手続は必要なく、著作物ができた瞬間に権利が発生する。
(エ) パブリシティ権
→×:著名人等がその氏名・肖像などの価値に関してそこから得る利益に関する権利である。
成文法上の権利ではないため、差止請求権は認められていない。
(設問3)
(ア) 瑕疵担保
→×:売買契約において、買主が売主から目的物の引渡しを受けたものの、目的物に隠れた瑕疵があったことが判明した場合、買主がこれを知らず、かつ、そのために契約の目的を達することができないときは、買主は、契約の解除をすることができる。この条件を満たさないときは、損害賠償請求のみをすることができるというものである。 模倣行為者との間には直接の契約関係にはないので誤りである。
(イ) 債務不履行
→×:債務者が契約などに基づき発生した債務を履行(弁済)しないことをいう。模倣行為者との間には直接の契約関係にはないので誤りである。
(ウ) 製造物責任法
→×:製造物責任(Product Liability; PL)法は、製造物の欠陥によって人の生命、身体又は財産に被害が生じた場合に、 被害者の保護を図るため製造業者等の損害賠償の責任について定めたものである。製造物の欠陥により人の生命、身体または財産を侵害したわけではないので誤りである。
(エ) 不法行為
→○:故意または過失によって他人の権利または法律上保護される権利を侵害し、これによって損害を与える利害侵害行為のことである。

よって解答はエである。

(設問4)
(ア) 消費者契約法
→×:販売差止を認めるような規定はない。
(イ) 商法
→×:販売差止を認めるような規定はない。
(ウ) 特定商取引法
→×:販売差止を認めるような規定はない。
(エ) 不正競争防止法
→○:形態模倣行為を「不正競争」として差止の対象としている。
▼不正競争防止法 第3条
(差止請求権)
不正競争によって営業上の利益を侵害され、又は侵害されるおそれがある者は、その営業上の利益を侵害する者又は侵害するおそれがある者に対し、その侵害の停止又は予防を請求することができる。

よって解答はエである。

←問題に戻る

設問16

解答:設問1:イ 設問2:イ 設問3:ア

(設問1)
共同で新会社を設立する場合(合弁)に関する契約なので(イ)合弁事業契約が解答である。なお、コンソーシアムとは、ある目的のために形成された、複数の企業や団体の集まりである。

(設問2)
(ア) これは共同事業における自社の出資比率を維持するための条項である。
→×:株式譲渡を制限しても、共同事業における自社の出資比率は変わらない
(イ) これは自社の同意なく、共同事業の相手方が変わることを防ぐための条項である。
→○:株式が譲渡されることにより、共同事業の相手方が替わることを防ぐ効果がある。
(ウ) これは新会社に対し、株主代表訴訟が提起されることを防ぐための条項である。
→×:株式譲渡を制限しても、株主代表訴訟が提起されることを防ぐことはできない
(エ) これは新会社に適用される会社法を、一定の国の法律に限定するための条項である。
→×:新会社に適用される会社法が、どこの国の法律を採用するかと株式を誰が保有しているかとは直接の関連性はない
(設問3)
(ア) この条項は、契約に加わっていない株主に対しても、拘束力を有する。
→×:合弁事業契約に加わっていないものは、当然ながら契約の影響をうけることはない。すなわち、契約当事者以外の第三者には効力を及ぼさない
(イ) この条項は、少数株主の発言権を確保することを目的とするものである。
→○:決議要件を加重することで、少数株主の発言権を確保する効果がある。
(ウ) この条項は、新会社の定款がこの条項の内容どおりに定められるよう促す効果を有する。
→○:契約内容が定款に反映されるように促す効果はある。
(エ) 新会社に適用される会社法が決議要件の加重を認めない場合は、原則としてこの条項の効力は制限される。
→○:法に反する契約は無効である。

←問題に戻る

設問17

解答:設問1:エ 設問2:エ

使用者責任に関する問題である。

(設問1)
エ:違法な経営方針の決定・実行に関与した取締役が、商法上株主に対して損害賠償責任を負う
→×:違法な経営方針の決定・実行に関与した取締役が責任を負うのは、会社あるいは第三者に対してである。直接株主に対して責任を負うものではない。

(設問2)
(エ)臨時株主総会
→×:このような事体になった場合、迅速な対応が求められる。株主総会は機動性に乏しい為、迅速に行ったり、調査するのは困難である。

←問題に戻る

設問18

解答:設問1:ウ 設問2:イ

(設問1)

瑕疵担保責任
通常の注意では発見できない隠れた瑕疵がある場合に、売り主などが負うべき責任である。
製造物責任
製造物の欠陥によって他人の生命、身体、財産を侵害したものが負う責任のことである。

 瑕疵担保責任は契約当事者に対する責任であり、製造物責任は契約関係にない者が負担する責任である。
このゲーム機の欠陥により、Z がけがをした場合に瑕疵担保責任に問いうるのは契約当事者だけでありYのみである。
 また製造物責任は、契約関係にない者も含まれる為、X、Yともに製造物責任に問いうる。よって解答はウである。

(設問2)
 ソフトウェアの著作権の帰属と当該ゲームソフトの売買契約とは無関係である。よって著作権は移動せず、著作権者はX社のままである。よって解答はイである。

←問題に戻る

設問19

解答:エ

連帯保証についての問題である。

解答

(ア) A 社が破産宣告を受けた場合、C 銀行は代表取締役B に対して、連帯保証契約に基づく債務の履行を求めることができない。
→×:A 社の代表取締役Bは個人として連帯保証人になっている。これによりA 社が破産宣告、免責決定を受けたとしても、連帯保証人の責任には影響も及ぼさない。
(イ) A 社に弁済の資力がある場合は、C 銀行はB に強制執行をする前に、まずA社に対して強制執行をしなければならない。
→×:連帯保証では、債権者は、主債務者と連帯保証人のどちらにでも返済を請求することは可能である。すなわち、C銀行はA社・代表取締役Bのどちらにも返済を請求することが可能である。
(ウ) B がA 社の代表取締役を辞任すると、連帯保証債務は新しい代表取締役に承継される。
→×:代表取締役B は個人として連帯保証契約を締結しているので、代表取締役を辞任しても自動的にその連帯保証債務が新しい代表取締役に継承されるわけではない。
(エ) C 銀行がA 社に対してのみ訴訟を起こした場合であっても、B の連帯保証債務の消滅時効は中断される。
→○:消滅時効とは、一定期間、権利を行使しなければその権利が消滅してしまうことである。すなわち、消滅時効の中断とは、それまで経過した時効期間がゼロになる(振り出しに戻る)ことを意味する。主たる債権者であるA 社に生じた事由は連帯保証人Bに影響を及ぼす。

←問題に戻る

設問20

解答:エ

(ア) 検品をしなかった買主は、商品に直ちに発見できない瑕疵があっても、売主に瑕疵担保責任を問うことができない。
→×:隠れた瑕疵(買主が知りえない瑕疵を指す。)の場合は、検品をする、しないに関わらず、売主は瑕疵担保責任を問われる。飼い主は、すぐに瑕疵が発見できない場合でも6カ月以内に発見すれば瑕疵担保責任を問うことができる。
(イ) 商品が不良品であるとき、売主は商品の取替義務を負うから、買主は損害賠償を請求できない。
→×:「商品が不良品であるとき、売主は商品の取替義務を負うから」の部分は正しい。しかし、不良製品によって買主に損害が生じた場合には、損害賠償を請求することは可能である。
(ウ) 商品の個数が不足している場合、買主は契約を解除することなく、商品全部の受領を拒絶できる。
→×:「1 甲は、乙から商品が納品された日から3日以内に検品を行い、数量不足、品物違い、不良品が発見された場合には、直ちに乙に通知する。この場合、乙は直ちに数量の補充または商品の取り替えを行う。」との記述から、乙が直ちに数量の補充または商品の取り替えを行った場合、商品の受領を拒絶することはできない。
(エ) 不良品のため検品に合格しない場合は、売主は代金を請求できない。
→○:「代金支払期日は引渡時から2週間後と定められている」ことから検品に合格し、商品を引き渡し出来ない限りは代金を請求できない。不良品のため検品に合格しないということは、売買契約における売主の者の引渡義務を履行していないことであり、代金請求権を行使することはできない。

←問題に戻る

Copyright(C)Katana All right reserved.