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平成21年度1次試験解答:企業経営理論

設問16

解答:ウ

(ア) アージリスは、職務拡充を通じて、課業指向的なリーダーシップを、人間関係指向的なリーダーシップにかえていくことができると主張した。
⇒×:アージリスは職務拡大と参加型リーダシップの重要性を指摘した。
(イ) ハーシーとブランチャードは、高課業指向、高関係性指向のリーダーシップが、最も説得的で生産的であると主張した。
⇒×:ハーシーとブランチャードのSL理論に関する問題である。SL理論において有効なリーダーシップは、部下の成熟度のレベルによって規定される。高課業指向、高関係性指向のリーダーシップが、最も説得的で生産的であると主張したものではない。
SL理論について
(ウ) フィードラーは、低いLPCリーダーは課業指向で、高いLPCリーダーは人間関係指向であると主張した。
⇒○:フィドラーのコンティンジェンシー理論によれば、高いLPCリーダーは人間関係指向のリーダシップをとり、低いLPCのリーダーは課業指向のリーダシップをとる。
(工) ブルームは、民主的・参加型リーダーシップが高い生産性を生むと主張した。
⇒×:レビンやリッカート(ミシガン研究)は、民主的・参加型リーダーシップが高い生産性を生むと主張した。

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設問17

解答:エ

アライアンスとは、複数の企業間の様々な連携・共同行動のことである。

(ア) コンソーシアムは、基礎研究のように不確実性の高い場合に、複数の企業が共同出資することで投資リスクを低くする効果を持っているが、コンソーシアム解散後の企業間の差別化が困難になるという問題を持つ。
⇒×:コンソーシアムは、2つ以上の個人、企業、団体、政府から成る団体であり、共同で何らかの目的に沿った活動を行ったり、共通の目標に向かってリソースをプールする目的で結成される。コンソーシアム解散後の企業間の差別化が困難になるわけではない。
(イ) 下請関係は製品製造コストの削減には有効であるが、新製品の開発や技術革新については取引コストが高くついてしまう。
⇒×:下請関係は製品製造コストの削減に有効である。また、新製品の開発や技術革新については取引コストが安くなる場合が多い。
(ウ) ジョイントベンチャーは、比較的長期にわたり同質的な技術をもつ企業同士が提携することであるが、組織文化の対立などによってコントロールを失う可能性もある。
⇒×:ジョイントベンチャーとは、資金力・技術力・労働力の調達などからみて、一企業では請け負うことのできない大規模な工事・事業を複数の企業が協力して請け負うことである。異業種間の提携も多くみられ、同質的な技術をもつ企業同士が提携するわけではない。
(工) ライセンシングは、短期間に技術を獲得するのに有効であるが、獲得した技術を自社が自由に利用する権利が制約されるリスクがある。
⇒○:ライセンシリングは、短期間に技術を獲得するのに有効である。たたし、ライセンジリングを得ることに付随して様々な制限条項が付く場合が多い。その制限条項によっては得した技術を自社が自由に利用する権利が制約されるリスクがある。

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設問18

解答:ウ

▼労働基準法
(解雇制限)
第19条 使用者は、労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかり療養のために休業する期間及びその後30日間並びに産前産後の女性が第65条の規定によつて休業する期間及びその後30日間は、解雇してはならない。ただし、使用者が、第81条の規定によつて打切補償を支払う場合又は天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となつた場合においては、この限りでない。
2 前項但書後段の場合においては、その事由について行政官庁の認定を受けなければならない。

▼労働基準法
(打切補償)
第81条 第75条の規定によつて補償を受ける労働者が、療養開始後3年を経過しても負傷又は疾病がなおらない場合においては、使用者は、平均賃金の1200日分の打切補償を行い、その後はこの法律の規定による補償を行わなくてもよい。

(ウ) 労働者が業務上の傷病でその療養のため休業する期間とその後30日間の解雇は禁止されているが、療養開始後3年を経過しても治らない場合は特段の保障なく解雇することができる。
⇒×:労働基準法の第19条,第81条より1200日分の打切補償を行わなければならない。

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設問19

解答:イ

(イ) 事業者は、期間の定めのない労働契約によるパートタイム労働者でも、その者の1週間の所定労働時間が当該事業場の同種の業務に従事する通常の労働者の1週間の所定労働時間の3分の2以上の場合は、一般健康診断を実施しなければならない。
⇒×:事業者は、期間の定めのない労働契約によるパートタイム労働者でも、その者の1週間の所定労働時間が当該事業場の同種の業務に従事する通常の労働者の1週間の所定労働時間の4分の3以上の場合は、一般健康診断を実施しなければならない。

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設問20

解答:オ

(オ) ハロー効果とは、同じ考課者が同じ被考課者を評価しても、時間や順序が変わると異なった評価になる傾向のことをいう。
⇒×:ハロー効果とは、ある対象を評価をするときに顕著な特徴に引きずられて他の特徴についての評価が歪められる現象のことをいう。なお、時間誤差とは、同じ考課者が同じ被考課者を評価しても、時間や順序が変わると異なった評価になる傾向のことをいう。

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