平成17年度1次試験問題:中小企業経営・中小企業政策
設問6
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。
経済産業省「企業活動基本調査」によれば、①日本側の出資比率が20%以上である海外現地法人を保有する中小企業の比率は、1992年から2002年にかけて増加傾向にある。また、経済産業省「海外事業活動基本調査」に基づいて、2001年度における中小企業の海外現地法人の地域別構成を見ると、最も多いのは【 A 】であり、【 B 】がそれに続く。
海外直接投資の形態には、自社の出資比率が100%の独資方式と、複数の企業が出資する合弁方式がある。北米やヨーロッパの現地法人と比べて、②中国や他のアジア諸国の現地法人では合弁の割合が高いが、独資の都合が高まる傾向にある。
(設問1)
文中の下線部①に関して、最も適切なものはどれか。
【解答群】 (ア) 海外現地法人を保有する中小企業の比率の上昇傾向は、製造業よりも非製造業で顕著である。 (イ) 海外現地法人を保有する中小企業の比率は同期間に約4倍に増加し、大企業の比率に近い水準になった。 (ウ) 海外現地法人を保有する中小企業の比率はとくに1998年以降大きく上昇した。 (エ) 海外現地法人を保有する中小企業の比率はほほ一貫して上昇しており、上昇のペースは大企業とほぼ同じである。
(設問2)
文中の空欄【 A 】、【 B 】に最も適切なものの組み合わせはどれか。
【解答群】 (ア) A:中国(香港を除く) B:東南アジア(シンガポールを含む) (イ) A:中国(香港を除く) B:香港・台湾・韓国(NIEs) (ウ) A:東南アジア(シンガポールを含む) B:中国(香港を除く) (エ) A:北米・ヨーロッパ B:東南アジア(シンガポールを含む) (オ) A:香港・台湾・韓国(NIEs) B:北米・ヨーロッパ
(設問3)
文中の下線部②に関して、近年、中国で独資方式の直接投資の割合が高まっていることの理由として、最も不適切なものはどれか。
【解答群】 (ア) 外国からの投資の受け入れに関する規制が緩和され、制度の透明化が進んだ。 (イ) 現地労働者の低賃金よりも現地の販売市場を目的とする直接投資が増加した。 (ウ) 直接投資の増加に伴って、高度な技術やノウハウが伝達されるようになった。 (エ) 直接投資の増加に伴って、現地の商慣習等が理解されるようになった。
設問7
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。
大企業と比べて経営資源が量的にも質的にも乏しい中小企業は、一般に競争上不利であると考えられるが、現実には多くの分野に多数の中小企業が存在している。このような中小企業の存立は、いくつかの条件に依存している。需要が【 A 】するほど【 B 】が働きにくくなり、中小企業が存立しやすくなる。また、経済環境の変化が大きいほどさまざまな関連業務を【 C 】することが不利になり、大企業の優位性は相対的に【 D 】する。
(設問1)
文中の空欄A、Bに最も適切な語句の組み合わせはどれか。
【解答群】 (ア) A:均質化 B:規模の経済 (イ) A:均質化 B:範囲の経済 (ウ) A:不均質化 B:規模の経済 (エ) A:不均質化 B:範囲の経済
(設問2)
文中の空欄C、Dに最も適切な語句の組み合わせはどれか。
【解答群】 (ア) C:外部化 D:上 昇 (イ) C:外部化 D:低 下 (ウ) C:内部化 D:上 昇 (エ) C:内部化 D:低 下
設問8
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。
中小小売業の多くは、商店街という商業集積の中に立地している。このような商業集積が成立する理由を、消費者の購買行動から考えてみよう。
第一の理由は、消費者の多目的購買行動である。消費者は通常、一度買い物に出ると、ひとつの商品しか購入しないことはまれであり、ついでに他の商品を一緒に購入することが多い。このような購買行動を考慮すると、商店は離れた場所でばらばらに営業するよりも集積して立地するほうが有利である。
もうひとつの理由は、消費者の比較購買行動である。消費者は、商品の価格や品質等について十分な情報を持っていない状況では、いくつかの店を回って商品の価格や品質等を比較した上で購入を決定する。このような行動には、自分の最も気に入った商品を最も安い価格で入手できるというメリットがあるが、そのために【 A 】を負担しなければならないというデメリットもある。この点を考慮すると、商店が集積して立地すれば【 A 】が節約されるため、【 B 】ことができる。
(設問1)
文中の空欄Aに最も適切なものはどれか。
【解答群】
(ア)機会費用
(イ)固定費用
(ウ)探索費用
(工)埋没費用
(設問2)
文中の空欄Bに最も適切なものはどれか。
【解答群】
(ア)商品の品揃えをよくする
(イ)商品をより安価に捷供する
(ウ)販売経費を削減する
(工)より遠方からより多くの消費者を集める
設問9
次の文中の空欄A~Cに最も適切な語句の組み合わせを下記の解答群から選べ。
小売業の機能は、基本的機能と補完的機能に区分することができる。基本的機能は、消費者の【 A 】ニーズを充足する商品の品揃えとサービスを提供する機能である。
補完的機能は、【 A 】ニーズを超えて、より多様化されたニーズを充足し、より高品質な商品を提供し、また配達やアフターサービス、商品情報の提供などきめ細かなサービスを捷供する機能である。一般的に見ると、大型店が主に【 B 】に対応する小売業態であるのに対して、中小小売業には【 C 】を果たすことが期待されている。
【解答群】 (ア) A:個別で多様化された B:基本的機能 C:補完的機能 (イ) A:個別で多様化された B:補完的機能 C:基本的機能 (ウ) A:最大公約数的な B:基本的機能 C:補完的機能 (工) A:最大公約数的な B:補完的機能 C:基本的機能
設問10
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。
特許は、技術革新の成果を発明者が一時的に専有することを認め、研究開発に対するインセンティブを高める効果を持つ。①最近は、中小企業においても特許を取得・活用することが重視されるようになってきた。しかし、特許の取得と維持には費用もかかり、また特許出願のデメリットもあるので、②技術革新の成果を特許出することが中小企業にとって常に得策であるとは限らない。
(設問1)
特許の取得や活用が最も多く見られる分野は製造業であるが、文中の下線部①に関して・製造業の大企業だけでなく中小企業でも特許戦略が重視されるようになった理由として最も適切なものの組み合わせを、下記の解答群から選べ。
a | 熟練技能の継承問題の深刻化 |
b | 経済のグローバル化の進展 |
c | 多品種少量生産の進展 |
d | 脱下請化の進展 |
【解答群】
(ア)aとb
(イ)aとc
(ウ)bとc
(工)bとd
(オ)cとd
(設問2)
文中の下線部②に関する以下の記述のうち、一般的に見て最も不適切なものはどれか。
【解答群】 (ア) 学習効果(経験効果)が強く働く分野の技術成果は、特許出願されにくい。 (イ) 技術進歩が早く、基幹的技術が変化しやすい分野の技術成果は、特許出願されにくい。 (ウ) 生産の準備に時間のかかる製品に関わる技術成果は、特許出願されにくい。 (工) 製品のライフサイクルが短い分野の技術成果は、特許出願されにくい。 (オ) プロセス・イノベーションの成果と比べてプロダクトイノベーションの成果は特許出願されにくい。