労働組合法
労働組合法とは、労働三権(団結権、団体交渉権、争議権)を具体的に規定した法律である。
団体交渉の権限や不正労働行為の禁止、正当な労働係争行為に関する損害賠償の免除などについて規定している。
不正労働行為
使用者が労働者の団結権を侵害する行為を不当労働行為という。次のものが不正労働行為に該当する。
過去問題 |
- 解雇・不利益な取扱いの禁止
- 使用者が労働者を次のようなことを理由に解雇または不利益な取り扱い(減法や昇給停止等)をすることはできない。
- 労働組合の組合員であること
- 労働組合に加入し、または結成しようとしたこと
- 労働組合の正当な行為をしたこと
- 労働委員会に対して使用者の不当労働行為の申し立てをしたこと
- 中央労働委員会に対し救済命令に対する再審査の申し立てをしたこと
- 労働委員会への調査・質問などに対し証拠を提示し、発言したこと
- 黄犬契約の締結
- 労働者が労働組合に加入しないこと、もしくは現在加入している労働組合から脱退することを雇用の条件にしてはならない
- 団体交渉拒否の禁止
- 使用者が労働者の代表者との団体交渉をすることを正当な理由なしでは拒むことはできない
- 組合の組織・運営への支配介入
- 使用者が労働組合を結成し、運営することを支配し、介入することはしてはならない。
- 経理上の援助
- 労働組合の運営の為の経費の支払いにつき、経理上の援助を与えてはならない。
労働協定と労働協約
過去問題 |
労働協定
労働協約とは、労働組合と使用者の間で締結される協定で、組合員の労働条件・福利厚生・災害補償や使用者と組合との関係を規律するもので、拘束力(お互いに守らなければなりません)があります。労働協約は労働組合としか締結できません。
労働協約
労使協定とは、事業場に、従業員の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、従業員の過半数で組織する労働組合がないときは従業員の過半数を代表する者との書面による協定をいいます。個々の事案に応じて締結するもので、締結すれば禁止されていることをおこなっても法的に責任を問われないという面罰効果を持つものです