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平成18年度1次試験問題:経済学・経済政策

設問6

 日本の財政状況に関する説明として、最も不適切なものはどれか。

【解答群】
(ア) 財政の三位一体改革とは、国から地方への補助金削減、国から地方への税源移譲、地方交付税の見直しを同時に行うことを意図している。
(イ) 日本では、消費税導人後、直間比率が変化し、国税に占める間接税の割合が上昇している。
(ウ) 日本の国民負担率は上昇傾向にあるが、国民負担率とは直接税や間接税の租税負担率に等しい。
(エ) 日本のプライマリーバランス(基礎的財政収支)は赤字の状態が続いているが、プライマリーバランスとは、国情発行を除く歳入と、借金に対する元利支払いを除く歳出との差額と定義される。

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設問7

 次の国際貿易に間する文章を読んで、下記の設問に答えよ。
 いま、2国(T国とU国)・2財(X財とY財)・1生産要素(労働)モデルにおいて、下表のような生産が行われていると考える。ここで、両国の生産要素は等質であり、国際間の移動はないものとし、完全競争と自由貿易を仮定する。加えて、価格=費用が成立する。
 2国間における貿易パターンは、 @比較優位・劣位によって決まる。また、表によれば、貿易開始前には、T国では、200人を投入してX財1単位、400人を投入してY財1単位を生産し、U国では、150人を投入してX財1単位、50人を投入してY財1単位を生産している。つまり、世界全体では、X財2単位とY財2単位が生産されている。各国は、貿易の開始とともに、比較優位を持つ財の生産に特化し、その結果、A資源配分の効率化が進展して世界全体の生産量が拡大する。

(設問1)
 文中の下線部@について、比較優位の説明として、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。

T国では、X財とY財ともに絶対優位にあり、X財に比較優位を持つ。
T国では、X財とY財ともに絶対劣位にあるが、X財に比較優位を持つ。
T国では、X財とY財ともに絶対劣位にあるが、Y財に比較優位を持つ。
U国では、X財とY財ともに絶対優位にあり、Y財に比較優位を持つ。
U国では、X財とY財ともに絶対劣位にあるが、Y財に比較優位を持つ。
【解答群】
(ア) aとd
(イ) aとe
(ウ) bとd
(エ) bとe
(オ) cとd

(設問2)
 文中の下線部Aについて、I国とU国がそれぞれ比較優位財に完全特化した場合、各国の生産量はどのように変化するか。最も適切なものを選べ。

【解答群】
(ア) T国ではX財のみが3単位、U国ではY財のみが4単位生産される。
(イ) T国ではX財のみが4単位、 U国ではY財のみが3単位生産される。
(ウ) T国ではY財のみが3単位、 U国ではX財のみが4単位生産される。
(エ) T国ではY財のみが4単位、U国ではY財のみが3単位生産される。

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設問8

 下図は、為替レート(円/ドルレート)と経常収支(経常収支/名目GDP)との関係を示したものである。この図に基づき、次の文中の空欄【 A 】〜【 C 】に入る最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。
 通常、為替レートが円高の方向に変化すれば経常収支は悪化し、反対に、円安の方向に動けば経常収支は改善する。下図から、為替レートの変動に応じて、若干の時間的ズレの後、経常収支が調整されることが見てとれる。
しかし、短期的には、円高(円安)は経常収支を改善(悪化)させることがわかる。これは、【 A 】条件が成立せず、【 B 】の和が1より小さいことによる。このとき、【 C 】効果が発生する。

【解答群】
(ア) A:マーシャル=ラーナー
  B:輸出供給の価格弾力性と輸入需要の価格弾力性 
  C:Jカーブ
(イ) A:マーシャル=ラーナー
  B:輸出供給の価格弾力性と輸入需要の価格弾力性
  C:オファーカーブ
(ウ) A:マーシャル=ラーナー
  B:輸出供給の所得弾力性と輸入需要の所得弾力性
  C:Jカーブ
(エ) A:マンデル=フレミング
  B:輸出供給の価格弾力性と輸入需要の価格弾力性
  C:Jカーブ
(オ) A:マンデル=フレミング
  B:輸出供給の所得弾力性と輸入需要の所得弾力性
  C:オファーカーブ

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設問9

 下図は、国際間における資本移動の効果を描いたものである。 MPKは資本の限界生産物を、rは単位当たりの資本のレンタル料を表している。また、当初、T国の資本量はOIC、U国のそれはOUCであり、T国の資本のレンタル料はr、U国のそれはrUである.この図の説明として、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。

単位当たりの資本のレンタル料が異なるために、CDの資本量がU国からT国に移動し、その結果、国際間における資本のレンタル科は均等化(r*I=r*U)する。
資本移動の結果、T国では労働者の所得が三角形AEr*Tに減少し、U国では労働者の所得が三角形BER*Uに増加する。
資本移動の結果、世界全体では三角形EFGだけ所得が拡大し、そのうち、三角形EGHはI国の所得の純増に、三角形EFHはU国の所得の純増に等しい。
資本移動の結果、T国では資本の所有者の所得が減少し、反対に、U国では資本の所有者の所得が増加する。

【解答群】
(ア)aとb
(イ)aとc
(ウ)bとd
(エ)bとc

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設問10

 次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。
 現在、さまざまな形の地域経済統合がみられる。 B.バラッサは、地域経済統合のパターンをその進展の度合いに応じて分類している。それに従えば、地域経済統合が最も進んでいるのがヨーロッパ連合(EU)である。それ以外にも、 北米自由貿易協定(NAFTA)やASEAN自由貿易地域(AFTA)などが存在する。
 日本は従来、WTO(世界貿易機関)に基づく多国間の枠組みの中で、多角的な貿易自由化を実現することを目指してきたが、2002年に【  】との間ではじめて経済連携協定(EPA)を締結した。それ以降、日本はアジア太平洋諸
国との経済協力を視野に入れた通商政策を模索している。

(設問1)
文中の下線部の地域経済統合に関する記述として最も適切なものはどれか。

【解答群】
(ア) 関税同盟は、域内貿易の自由化を推進する一方で、域外に対しては加盟国が独白の貿易政策を発動するという特徴を持つ。
(イ) 共同市場は、関税同盟を基盤として、労働や資本など生産要素の域内自由移動を認めるという特徴を待つ。
(ウ) 経済同盟は、自由貿易協定を基盤にして、マクロ経済政策の協調を図るという特徴を持つ。
(エ) 自由貿易協定は、域内貿易の自由化を推進し、域外に対しては加盟国が共同で貿易政策を発動するという特徴を持つ。

(設問2
文中の空欄に入る最も適切なものはどれか。

【解答群】
(ア)韓国
(イ)シンガポール
(ウ)タイ
(エ)マレーシア
(オ)メキシコ

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