平成18年度1次試験解答:経営情報システム
設問1
解答:ア
【A】:CPU
→
CPUと主記憶装置間のデータ交換は最も演算処理速度に影響を与える。
【B】:主記憶装置
→
CPUと主記憶装置間のデータ交換は最も演算処理速度に影響を与える。
【C】:半導体メモリ
→必要に応じてさまざまなデータが格納されたり消去されることが繰り返されるのは半導体メモリである。
【D】:仮想記憶
→仮想記憶とは、ソフトウェアの実行に十分なメモリ容量がないとき、さしあたり使われていないメモリ上のプログラムを一時的にハードディスク上に退避して、空いたメモリ領域で必要なプログラムを実行するようにします。このように、ハードディスク上に作られた仮想的なメモリ領域のことである。
設問2
解答:イ
(ア) | RAID1は、ハードディスクを二重化することによってディスクアクセスの速度を向上させる技術で、冗長性を備えていない。 →×:RAID0(ストライピング)に関する記述である。 RAID1(ミラーリング)は、複数のハードディスクをまとめて1台のハードディスクとして管理する技術のことである。 |
(イ) | デュアルコア技術は、1つのLSIチップに2つのCPUを搭載して処理速度を高速化するものである。 →○:デュアルコア技術とは、1枚のLSIチップに2個のCPUを搭載する技術である。処理速度を高速化することができる。 |
(ウ) | デュアルチャネルモードは、2つの異なるタイプのメインメモリを組み合わせることでメモリアクセスを高速化する技術である。 →×:デュアルチャネルモードは、2つの同一のタイプのメインメモリを組み合わせることでメモリアクセスを高速化する技術である。 |
(エ) | デュアルポートRAMは、グラフィックカードを2枚装着して処理速度を高速化する技術である。 →×:デュアルポートRAMは、入力側ポートと出力側ポートの2つのポートを備えることにより高速化する技術である。2つのポートをもつことで、データの読み込みとデータの書き込みを同時に行うといったことが可能になる。備えることで、グラフィックカードを2枚装着することに意味はない。 |
設問3
解答:エ
コンピュータ上ではさまざまなソフトウェアが稼動しているが、【A:ハードウェア】の管理やその有効利用を図るためのものが【B:基本ソフトウェア】である。この【B:基本ソフトウェア】の上でさまざまな用途向けの機能を提供するものが応用プログラムであるが、【C:ワープロや表計算】など多目的に利用されるソフトウェアを共通応用ソフト、【D:販売管理や財務管理】のような特定の用途で利用されるソフトウェアを個別応用ソフトなどと呼ぶ。
設問4
解答:ウ
【a】:最も古い科学技術計算向き高水準言語である。
→FORTRAN
【b】:インタプリタ型言語として用いられる。
→BASIC
【c】:UNIXのシステム記述言語である。
→C
【d】:最も古い事務処理向き高水準言語である。
→COBOL
よって解答はウである。
設問5
解答:ア
【A】:ソート(整列)
→順番を変更することをソート(整列)という。
【B】:連結リスト
→ソート(整列)をすると元の順番に戻せなくなることがあるが連携リストを作成することで入力した順番を維持することができる。
【C】:先入先出リスト
→先に仕入れた順番に販売するのであるから先入先出リストが入る。
【D】:正規化
→正規化とはデータベースの冗長性と矛盾を排除することとデータ間の整合性を保持する為に行なわれる。
よってアが解答である。
設問6
解答:ウ
以下に選択肢の各用語の説明を記す。
- バッチ処理(一括処理)
- 大量のデータを一括して処理する形態である。
- リモートバッチ処理
- バッチ処理の一種である。データを遠隔地にある端末から通信回線などを利用して入力し、ホストコンピュータで処理する方式である。
- リアルタイム処理(即時処理)
- コンピュータへの要求と同時に処理を行なう形態である。機械・装置・設備の制御に用いる場合がリアルタイム制御処理。→2
- オンライントランザクション処理
- ネットワークに接続された複数の端末がホストコンピュータに処理要求を行い、ホストコンピュータが処理要求にもとづいてデータを処理し、処理結果を即座に端末に送り返す処理方式。
- タイムシェアリング処理
- 複数の利用者が対話形式で同時にコンピュータを使用し、時分割で処理を行なう形態である。
- 各店舗から在庫データを記憶媒体に入れて持ち寄り、商品別日次在庫一覧表を作成するコンピュータ処理
→バッチ処理 - 工場内で利用される、センサなどの工程監視機能がついたスタンドアロン型ロボットの自動運転時のコンピュータ処理
→リアルタイム処理 - 全国に配置された窓口の端末による、列車や航空機の座席予約や乗車・航空券発券のコンピュータ処理
→オンライントランザクション処理
設問7
解答:ウ
Webの閲覧画面で、2ページ目以降の表示画面が閲覧者によって開かれたときには、セッションの同一性を判断するために【A:クッキー】を利用した識別が必要となる。
- CGI
- CGI(Common Gateway Interface)とは、WWWサーバの中で外部プログラムを実行するための仕組である。
- クッキー
- サーバからのメッセージをクライアントに保存し、サーバがそれを読むことにより、画面間の情報を渡す機能である。
ユーザ登録が必要な場合はユーザIDとパスワードによる管理が必要となるが、複数のサービスごとに個別のユーザID管理を行うと、サービス提供者も利用者もその管理が煩雑となるので、【B:シングルサインオン】の仕組みを導入すると効果的である。
- シングルサインオン
- ユーザが一度認証を受けるだけで、許可されているすべての機能を利用できるようになるシステムのことである。
- ログオン
- ネットワークを通じてコンピュータに接続し、そのコンピュータを操作可能な状態にすることである。
利用ユーザ登録数が多数となった場合や商品が多品種にわたるようになった場合、その管理のために【C:DBMS】の利用も考える。
- RAD
- RAD (Rapid Application Development : 高速アプリケーション開発)とは、ソフトウェア開発技法の一つ。プロトタイプと呼ばれるシステムの完成イメージを何度も制作、評価し、プロトタイプを次第に完成品に近づけてゆく手法。
- DBMS
- DBMS(DataBase Management System:データベース管理システム)とは、共有データとしてのデータベースを管理し、データに対するアクセス要求に応えるソフトウェアのことである。
設問8
解答:エ
【A】:主キー
→商品コードの様に一意に識別する項目を主キーという。
【B】:外部キー
→外部の表を参照するためのキーのことを外部キーという。表1の商品表を参照するためのキーなので【B】には外部キーが入る。
【C】:仮想表
→表1 商品表や表2 売上表のように実際に存在する表を実表、表3 画面表示のように一時的に作られた表を仮想表という。
【D】:マスタファイル
→表1 商品表のように基本情報を格納するためのファイルをマスタファイルという。
【E】:トランザクションファイル
→表2 売上表のようにイベントが発生するたびに更新されるファイルをトランザクションファイルという。
設問9
解答:イ
BETWEEN関数は、列値の範囲を検索条件として指定するものである。よって、
「SELECT 所属, 氏名 FROM 従業員表 WHERE 年齢 BETWEEN 20 AND 30」は従業員表から年齢20歳以上、30歳以下のデータを抽出せよという命令である。
よって(イ)AとBとCとEが正解である。
設問10
解答:ア
【A】:代表的なアクセス制御方式にはCSMA/CD方式とトークンパッシング方式がある。トークンパッシング方式は衝突が発生しない。
CSMA/CD方式ではデータの衝突が起きた場合には一定時間経過跡にデータを再送する。
【B】スイッチングハブは接続された物理アドレスを記憶し、その情報を元にデータの流れを制御する。
【C】100BASE-TXはツイストぺケーブル、100BASE-FXは光ファイバケーブルで用いられる。
【D】LANでのプロトコルは(広義の)TCP/IPである。