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平成17年度1次試験解答:経営情報システム

設問1

解答:ア

【A】にはROMが入る。ROMとは読み出し専用の記憶素子(メモリ)である。コンピュータ起動時は内部記憶装置のROMに記憶されているBIOSが起動する。BIOSとは周辺装置の基本的動作を制御するためのプログラムである。

【B】にはオペレーティングシステムが入る。ロードモジュールとは、主記憶装置にロードして使用する、実行可能なプログラムのことである。

【C】には主記憶装置が入る。キャッシュとは、主記憶装置とCPUの間に位置し、両者の速度ギャップを埋める働きをする極めて高遠な記憶装置である。

よって、

  パソコンの電源を入れると【A:ROM】に記憶されているBIOSが起動する。このBIOSは、メモリのチェックや周辺装置との接続状況を確認して、その後、補助記憶装置に格納されていた【B:オペレーティングシステム】を【C:主記憶装置】へと読み込み、パソコンが使用可能な状態となる。

となる。解答はアである。

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設問2

解答:設問1:イ 設問2:イ

補助記憶装置に関する問題である。

(設問1)
(ア) ハードディスクの記憶容量は、セクタ数、トラック数で表されるので、異なるハードディスクでも同一のセクタ数、トラック数のものは記憶容量は同一である。

→×:ハードディスクの記憶容量は次の式で求められる。

ハードディスクの記憶容量=セクタあたりの容量×セクタ数×シリンダ当りのトラック数×シリンダ数

よってセクタ当りの容量が異なればセクタ数、トラック数が同一でも記憶容量は同一にならない。

(イ) ハードディスクの性能は、記憶容量のほかに、シークタイム、回転速度、キャッシュ容量で示される。
→○:ハードディスクの性能は、記憶容量だけではなく、シークタイム、回転速度、キャッシュ速度などで示される。
(ウ) ハードディスクは、一定速度で回転する円盤上でデータを読み込んだり書き込んだりする仕組みとなっているので、データの読み込み、書き込み速度は常に同一である。
→×:回転速度が一定でも円盤の内側と外側ではデータの読み込み、書き込み速度は異なる。
(工) ハードディスクは磁気とレーザを用いてデータを読み書きする。
→×:MOなどの光ディスクに関する記述である。ハードディスクではレーザは用いない。
(設問2)
(ア) コンピュータ使用の際は定期的にフォーマット機能を用いた調査を行い、ファイルの断片化が発生していた場合は該当するセクタ部分の代替措置を行わせ、断片化を回復させる。
→×:フォーマットとは、データを書き込めるよう、ハードディスクの状態を物理的・論理的に設定することである。断片化とは関係ない。
(イ) ファイルの断片化が発生した場合は、ハードディスクのデフラグメンテーションを行うことによって回復させる。
→○:HDDのようなディスク式記憶装置でファイルの生成と削除を繰り返していると、ファイルが占める領域がだんだんと分断化されてゆく。これをフラグメンテーション(断片化)という。ファイルが断片化すると、ひとつのデータがディスクのあちこちに点在している状態になり、余分にディスクヘッドを多く動かさなければならないため、ファイルアクセスが遅くなり、またディスク装置の寿命を縮める恐れもある。デフラグメンテーションはこのような断片化された状態を整理し、ファイルや空き領域を記憶装置中で連続的に配置し直すことによってファイルアクセスの速度を向上させることができる。
(ウ) ファイルの断片化が発生しないようにするために、同一ハードディスク上でのファイルコピーを行わないようにする。
→×:断片化が生じる原因は、主にファイルの生成と削除なので、ファイルコピーを行わないようにしても意味がない。
(工) ファイルの断片化が発生しないようにするために、フォルダ(ディレクトリ)を計画的に作成し、ファイルをその大きさごとに分類して各フォルダに格納する。
→×:断片化が生じる原因は、主にファイルの生成と削除なので、フォルダ(ディレクトリ)を計画的に作成しても意味がない。

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設問3

解答:設問1:イ 設問2:エ 設問3:ア

(設問1)
以下に選択肢の各用語の説明を記す。

低水準言語
コンピュータが理解しやすい言語である。(マシン語、アセンブラ)
高水準言語
人が理解しやすい言語である。(FORTRAN、COBOL、C言語)
手続き型言語
処理手順やアルゴリズムをひとつひとつ順を追って記述する言語
非手続き型言語
処理手順やアルゴリズムを意識しないでプログラムを作成できる言語
インタプリタ型言語
プログラムの実行時に、逐次命令を解釈しながら実行させるタイプの言語

よって【 A 】には高水準言語、【 B 】には手続き型言語、【 C 】には、非手続き型言語が入る。よって解答はイである。

(設問2)
Java では CPU や OS に依存しないプログラミングが可能である。よって解答はエである。

(設問3)
カプセル化とは、データとメソッド(処理手続き)を一体化して外部から見えないように隠蔽することである。またオブジェクト指向でのプログラムでは、オブジェクトからオブジェクトへメッセージを渡すことによって処理を行う。よって解答はアである。

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設問4

解答:ウ

ソフトウェアに関する問題である。

以下に選択肢の各用語の説明を記す。

ファームウェア  
ハードウェアの基本的な制御を行なうために機器に組み込まれたソフトウェア
フリーウェア
ソフトウェアの作者が無料で提供し、誰でも自由に使うことができるソフトウェア
シェアウェア
一定の試用期間を設け、試用期間後も継続して使いたい場合は代金の支払いを要求するソフトウェア
ミドルウェア 
OSと応用ソフトウェアの中間に位置し、多数の利用者に共通する基本的な処理機能を有するソフトウェア
グループウェア
企業内LANを活用して情報共有やコミュニケーションの効率化をはかり、グループによる協調作業を支援するソフトウェア
  1. ハードウェアの違いを吸収し、異なるメーカーの機種間でのソフトウェアの移植性や相互凄続性を高める機能を持つもので、どの分野でも広く共通して使える基本機能をソフトウェア化したもの。
    →ミドルウェア
  2. インターネット等からダウンロードすることによって人手が可能で、有償で掟供されるが、定められた回数や期間は無償で試用できるソフトウェア。
    →シェアウェア
  3. 社内のスケジュール管理や掲示板形式の会議など、ネットワークを介して共同作業を行うことを支援するためのソフトウェア。
    →グループウェア

よって解答はウである。

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設問5

解答:設問1:イ 設問2:ア

(設問1)
以下に選択肢の各用語の説明を記す。

イメージスキャナ  
紙から図形や写真を読み取って、画像データとしてパソコンに転送する装置
DRAM
DRAM(Dynamic Random Access Memory)とは、半導体記憶素子の一つ。読み書きが自由に行なえるRAMの一種で、コンデンサとトランジスタにより電荷を蓄える回路を記憶素子に用いる
DNS
インターネット上のホスト名とIPアドレスを対応させるシステム
FTP
FTP(File Transfer Protocol)とは、ネットワークでファイルの転送を行うための通信規約(プロトコル)である
タブレット
入力装置の一種。位置を指示するペン型の器具(スタイラスペン)と、それを感知する板状の装置がセットになった入力機器のことである。 絵に描くようにペンを使って入力することが可能である。
フラッシュメモリ
半導体メモリの一種。データの消去・書き込みを自由に行なうことができ、電源を切っても内容が消えない

用語説明をもとに空欄に当てはまる用語を考える。
【 A 】には、静止画をパソコンに読み込むための装置であるイメージスキャナが入る。
【 B 】には、デジタルカメラで撮影したデータが保存できる。また取り外し可能な記憶媒体であるフラッシュメモリが入る。
【 C 】には、クライアントソフトを利用してファイルを転送するFTPが入る。
よって解答はイである。

(設問2)

(ア) HTMLで記述したファイルにJavaScriptによる記述を加えることにより、機能性を高めた表現が可能となる。
→○:JavaScriptを用いることで、HTMLの動的書き換えや入力フォームの自動補完など、ウェブページの使用感向上につなげることができる。
(イ) HTMLではタグによってさまざまな指示が可能で、少しずつ変化させた静止画を用意し、それらを連続的に表示させてアニメーションのように見せたり、音楽の楽曲をランダムに演奏させたりすることが可能である。
→×:HTML自体では、「静止画の連続的な表示や楽曲のランダムな演奏」はできない。
(ウ) HTMLはWWWコンソーシアムによって標準仕様が制定されているので、 HTMLで記述された内容は、どのようなメーカーのパソコンでも、あるいは携帯端末や携帯電話においても、Webブラウザを使用することによって問題なく表示される。
→×:Webブラウザの種類やバージョンの違いなどにより、適切に表示されないことがある。また携帯端末や携帯電話ではHTMLから携帯情報端末が利用できないもの(フレーム機能やフォント指定、画像表示機能など)を省いているコンパクトHTMLが利用される。
(工) HTMLを利用すると、そのデータベース機能により、動的な表現、たとえば時々刻々と変化する株価データの表示をリアルタイムに行うページなどを作成することができる。
→×:HTMLにデータベース機能は存在しない。

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設問6

解答:ア

(ア)IPマスカレード機能を持ったブロードバンドルータを導入し、LAN内部ではプライベートIPアドレスを割り当てて各端末を利用する。
→○
(イ)SMTPサーバを設置し、営業所内からの接続は、このSMTPサーバを経由して行えるように各端末の通信設定を行って利用する。
→×:SMTPサーバとは、メール送信を行なうためのサーバであり、Pアドレス変換とは関係がない。
(ウ)ファイアウォールを設置し、グローバルIPアドレスを動的に各端末に割り当てることによって利用する。
→×:ファイアウオールとは、内部ネットワークとインターネットとの接続点において、あらかじめ決められたルールに従い外部からの不正侵入を遮断する「防火壁」のような働きをするものであり、IPアドレス変換とは関係がない。
(エ)フアイルサーバを設置し、各端末のドメイン名・ホスト名とグローバルIPアドレス変換機能を利用して接続する。
→×:フアイルサーバとは、複数のユーザーがディスクやファイルを共有するための機能やサービスを提供するコンピュータのことであり、IPアドレス変換とは関係がない。

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設問7

解答:イ

(ア) CMSとは、Web上で顧客管理を行うための仕組みであり、手軽に顧客サービスの向上を図ることができる。
→×:CMS(Content Management System)は、Webサイト(携帯サイトを含む)やイントラサイトなどを構成するテキストや画像、動画、音声などの素材データとデザインやルールなどのレイアウト情報を保存・一元管理し、編集・配信するシステムまたはソフトウェアの総称であり、顧客管理を行なうための仕組みではない。
(イ) Wikiとは、アクセス制限をしない限りWebブラウザ上から誰でもWebサイト上のページを自由に更新したり、新しいページを作成したりすることのできる仕組みである。
→○:Wikiとは、Webブラウザから簡単にWebページの発行・編集などが行なえる、Webコンテンツ管理システム。WebサーバにインストールしてWebブラウザから利用する。複数人が共同でWebサイトを構築していく利用法を想定しており、閲覧者が簡単にページを修正したり、新しいページを追加したりできるようになっている。
(ウ) WiklやCMSで新たにWebサイトにページを作る場合、各ページの記述はいずれもHTMLによって記述しなければならない。
→×:WiklやCMSでは、必ずしも、HTMLで記述しなくても作成することができる。
(工) ブログとは、ウェブ(Web)とログ(log)を組み合わせた造語で、Webへのアクセスログを解析することよってアクセス者の求める情報を判断し、それに基づく情報発信を可能にする仕組みをいう。
→×:ブログとは“WebをLogする”という意味でWeblog(ウェブログ)と名付けられ、それが略されてBlog(ブログ)と呼ばれるようになった。 よって前半部分は正しい。しかしブログとは個人や数人のグループで運営され、日々更新される日記的なWebサイトの総称であり、Webへのアクセスログを解析することよってアクセス者の求める情報を判断し、それに基づく情報発信を可能にする仕組みではない。

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設問8

解答:設問1:ウ

データベースの操作に関する問題である。

【 A 】:複数の表に含まれる共通の列の内容によって表を結びつける操作のことを結合という。
【 B 】:結合はWHEREステートメントに記述する

SELECT
 受注データ.受注番号,                          --【 A 】
 受注データ.商品コード,
 商品マスタ.商品名称,
 受注データ.受注数量
FROM 受注データ, 商品マスタ
WHERE 受注データ.商品コード = 商品マスタ.商品コード    --【 B 】
AND 商品マスタ.商品コード='AM001'                 -- 【 D 】

【 C 】目的とする表から、条件を満たす行だけを抽出する操作のことを選択という。
【 D 】選択の条件はWHEREステートメントに記述する
【 E 】抜き出すフィールドはSELECTステートメントに記述する


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設問9

解答:ア

XMLに関する問題である。

(エ)XMLはテキストデータのため、文字データの交換に特化しており、図形や音声などのデータ交換はできない。
→×:XMLは文字データの交換に特化していない。図形や音声などのデータ交換もできるので誤りである。

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設問10

解答:ア

OLTP(オンライントランザクションシステム)は多数のユーザが使用し、リアルタイムでのデータ更新を頻繁に行うシステムである。
DSS(意思決定支援システム)は、意思決定の根拠となるデータ傾向を、大量のデータから読み取ることが目的であり、検索作業が主な処理となる。

(ア)インデックスの活用
→○:インデックスとはどのデータがどこにあるかを示す索引のことである。インデックスを利用すると検索は早くなるが更新は遅くなるという特徴がある。DSSでは更新はあまりなく大量のデータから必要な情報を検索することが主になるため、インデックスを活用するべきである。
(イ)オンラインバックアップ
→×:DSSでは元になるデータは別にあるのでオンラインバックアップは重視されない。
(ウ)データの正規化
→×:DSSでは様々な切り口で分析を行なうため特に正規化にはこだわらなくてもよい。
(工)同時実行制御機能
→×:検索処理が主になるので同時実行制御機能は重視されない。

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