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平成24年度1次試験解答:運営管理

設問31

解答:ウ

プラノグラムとは、『棚割りシステム』と言われるもので、具体的には商品のブランドの強さ、包装形態や色などをどのように組み合わせたらその棚の収益が最大になるかを考えるということです。

(ア) 棚内のゾーニングの工夫によって客動線を長くすることができる。
→×:客動線とは、買い物客が店内を見て回るのに実際に歩く軌跡のことである。この動線(導線)が長ければ長いほど、買い物客は店内をくまなく見て回り、いろいろな商品との接触機会が増えることにより、結果として、客単価のアップを通じた売上高の増大に結び付く。一定の幅しかない棚内のゾーニング(配置)の工夫をしても、客動線が長くなるとは考えにくい。
(イ) バーティカル陳列によって同じグループ内の商品比較がしやすい売場をつくることができる。
→×:バーチカル陳列は同一種類、同一ブランド、同一グループ等の商品を縦に割り付けることであり、ホリゾンタル陳列は横に割り付けることである。同じグループ内の商品ではホリゾンタル陳列の方が比較しやすい。
(ウ) フェイシングの工夫によって売上高や商品回転率を上げることができる。
→○:
商品の包装の上面、顔に当る部分をフェイスといい、面を揃えることから、商品陳列をいう。陳列棚(ゴンドラ)内において、面(フェイス)をいかにきちんと、また、購買意欲をそそるように陳列するかが、フェイシングの技法といえる。
(工) ホリゾンタル陳列によって商品グループ間の比較がしやすい売場をつくることができる。
→×:商品グループ間の比較はホリゾンタル陳列の方が比較しやすい。

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設問32

解答:イ

(ア) 小売業の専用センターで共同配送を行うと、店舗への配送頻度を高めてサービスレベルを高めることができるが、物流コストは増加する。
→×:小売業の専用センターで共同配送を行うと、店舗への配送頻度を高めてサービスレベルを高めることができるが、物流コストは減少する。
(イ) 小売業の専用センターは、卸売業者により運営されていることが多い。
→○:
(ウ) 小売業の専用センターは、クロスドッキングの機能を持つ通過型センターである。
→×:通過型センターだけではなく、在庫型センターも存在する。
(工) センターフィーは、小売業者の得る利益等を勘案して合理的であると認められる範囲であることが「大規模小売業告示」で求められている。
→×:センターフィーは、納入業者の得る利益等を勘案して合理的であると認められる範囲であることが「大規模小売業告示」で求められている。

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設問33

解答:イ

ブルウィップ効果とは、サプライチェーンにおいて、川下で起こった小さな需要変動が川上に伝播されるに従って大きな需要変動になる現象を言います

(ア) ブルウィップ効果は、卸売業者から小売業者へ納品する頻度を減らすことで抑制できる。
→×:卸売業者から小売業者へ納品する頻度を減らすことで1回あたりの発注数量が多くなる可能性が高くなり、ブルウィップ効果を抑制することはできない。
(イ) ブルウィップ効果は、サプライチェーンにおいて情報共有が進むと抑制できる。
→○:ブルウィップ効果を抑制するための方法として以下のような方法がある。
  • VMI
  • カンバン方式による在庫の補充 (JIT)
  • 戦略的提携
  • 情報の共有
  • 製品の滞りない流れを保つこと
    • 偏りなく配送を広げるように小売店と調整をおこなうこと
    • 最少注文単位を小さくすること
    • 小さいサイズで頻度を増やして在庫を補充すること
  • 健全とはいえない方法で購買意欲を刺激することをやめること
    • 毎日が低価格戦略を採用する
    • 返品や注文のキャンセルを禁止すること
    • 在庫が切れた場合は現在の販売量ではなく、今までの販売量をもとに、注文数を割り振ること
(ウ) ブルウィップ効果は、サプライチェーンの中で特に小売店に大きな影響を与える。
→×:ブルウィップ効果は、サプライチェーン全体に大きな影響を与える。
(工) ブルウィップ効果は、メーカーから最終消費者までの流通経路が短いほど効果が大きい。
→×:ブルウィップ効果は、メーカーから最終消費者までの流通経路が長いほど効果が大きい。

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設問34

解答:エ

(ア) 検品や入出庫管理にかかる時間を短縮できるようになる。
→○:検品や入出庫管理など、1件ずつチェックしていた情報を一括処理できるようになり、作業効率が大幅に改善する。
(イ) 在庫状況をリアルタイムで把握できるようになる。
→○:工場や倉庫内の大量のモノや人の所在をリアルタイムに把握することが可能となる。
(ウ) トレーサビリティの情報管理ができるようになる。
→○:トレーサビリティを高精度で実現できる。
(工) バーコードと比べて商品管理システムの導入コストが安価になる。
→×:製品情報の管理は、現在でもバーコードが主流である。RFIDはバーコードと比べて高価であり、導入コストも高いことからRFIDは主流となっていない。

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設問35

解答:エ

トレーサビリティとは、物品の流通経路を生産段階から最終消費段階あるいは廃棄段階まで追跡が可能な状態をいう。

(ア) トレーサビリティでは、製品の原材料から消費後の廃棄に至るまでに排出する二酸化炭素の量を製品に表示することが必要である。
→×:カーボンフットプリントに関する説明である。
(イ) トレーサビリティは、原材料の産地や製造工場を製品ラベルに記載することを指す。
→×:原材料の産地や製造工場を製品ラベルに記載することを指すことは消費者保護の観点から従来より行われている。トレーサビリティとは関係がない。
(ウ) トレーサビリティは、商品の品質を高め最終消費者に安全なものを提供できるように小売業が行う。
→×:小売業だけではなく、製造業やその他の業種業態においても導入されている。
(工) トレーサビリティを構築する仕組みには、ロットナンバー管理とシリアルナンバー管理という2つの方法がある。
→○:トレーサビリティを構築するためには、商品などに識別可能な管理番号を付す必要がある。その識別番号の付番方法には、ある程度まとまった番号に識別番号を付与するロットナンバー管理と個々の商品に固有の番号を付与するシリアルナンバー管理という2つの方法がある。

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