平成24年度1次試験解答:経営情報システム
設問11
解答:イ
(ア) | DNSとは、グローバルIPアドレスをプライベートIPアドレスに変換するサーバである。 →×:NATまたはIPマスカレードとは、グローバルIPアドレスをプライベートIPアドレスに変換するサーバである。DNSは、ドメインネームシステム(Domain Name System)の略で、 インターネット上の名前であるホスト名(ドメイン名)と、 インターネット上の住所であり、 数字で構成されるIPアドレスとを対応づける仕組み |
(イ) | MACアドレスとは、ネットワーク機器のLANカードなどに付けられたアドレスである。 →○:MACアドレスとは、ネットワーク上で、各ノードを識別するために設定されているLANカードなどのネットワーク機器のハードウェアに(原則として)一意に割り当てられる物理アドレスである。 |
(ウ) | プライベートIP アドレスとは、個人に割り当てられるグローバルIP アドレスである。 →×:プライベートIPアドレスとは、LANなどの企業内ネットワークに存在する端末が、自由に使用できるIPアドレスのことである。グローバルIP アドレスとは、インターネットにアクセスするために世界中で重複しないように割当てられるアドレスである。 |
(エ) | ルーティングとは、ネットワーク上で円滑に情報を送信できるように、ゲートウェイやサブネットマスクのアドレスを指定することである。 →×:ルーティングとは、TCP/IPネットワークにおいて、目的のホストまでパケットを送信するとき、最適な経路を選択して送信することである。 |
設問12
解答:エ
(ア) | 顧客PC へデータを渡して処理を行う仕組みではなく、販売側のサーバで必要な処理を行った結果を、顧客PC へと返す仕組みで販売サイトを運営すれば、販売側のデータの外部への流出は発生しない。 →×:サーバ側で処理を行う仕組みでも、サーバが不正アクセスを受ければ、データの外部流出が発生する。したがって、情報漏えいを完全に防ぐことは難しい。 |
(イ) | 顧客の商品購入の操作に対して、期待した時間内に応答が得られない場合は、顧客のPCを演算処理能力の高い機器に替える必要がある。 →×:顧客のPCの演算処理能力だけが問題とは限らない。例えばネットワーク回線が混雑しているかもしれない。 |
(ウ) | 販売側のウェブサーバで顧客からの商品購入依頼について処理した結果を、顧客側PCで表示させるためには、顧客PCのウェブブラウザには販売側のウェブサーバから提供されるバーチャルマシン機能をあらかじめ組み込んでおく必要がある。 →×:顧客PCには、ウェブブラウザのみあればよい。バーチャルマシン機能をあらかじめ組み込んでおく必要はない。 |
(エ) | 販売側のサーバで非同期通信の仕組みを取り入れれば、顧客のPC画面上で商品画像の上にマウスカーソルを移動させるとその商品説明が表示されるなどの、動的な表示を行うことができる。 →○:Ajaxの説明である。Ajaxは、ウェブブラウザ内で非同期通信とインターフェイスの構築などを行う技術の総称。 |
設問13
解答:イ
ITガバナンスとは、企業が、ITに関する企画・導入・運営および活用を行うにあたって、すべての活動、成果および関係者を適正に統制し、目指すべき姿へと導くための仕組みを組織に組み込むこと、または、組み込まれた状態ITガバナンスを構成する要素は、戦略を核として、システム運営、組織運営、アカウンタビリティ (説明責任)、リレーションシップ管理の5つに大別することができます。
- システム運営
- 企業情報システムを安定的かつ適正に運用・管理することに加えて、サービスレベル合意書 (SLA) に基づくサービス品質の管理、セキュリティを含むITリスク管理、技術標準および運用手順の設定などが含まれる。
- 組織運営
- スタッフ個人および部門の目標管理に基づくIT部門の健全運営に加えて、IT予算および投資の管理、外部ベンダーおよび契約の管理などが含まれる。
- 説明責任
- 経営者および利用部門に対する説明責任を意味しますが、具体的にはコストの妥当性、作り上げたシステムの利用状況、ビジネスへの貢献度などを自ら評価し、その結果をフィードバックすることで、IT部門の取り組みの適正さを明らかにすることができる。
- リレーションシップ管理
- 利用部門との関係を維持・改善し、企業情報システムの適性かつ有効な利用を促進することを目的に、啓蒙・教育、情報発信、部門間調整などを行うものです。これは満足度調査やニーズおよび要件の聞き取りといったインバウンド (IT部門へ) のコミュニケーションと、情報発信やシーズの提案といったアウトバウンド (IT部門から) のコミュニケーションを伴うものでもある。
最後の戦略は、他の4つの要素すべてに対して方針とビジョンを提供するものである。
設問14
解答:エ
(ア) | EDI 等に利用される事業所コードGLN(Global Location Number)は、主に製造業で利用される。 →×:GLN(Global Location Number)は、EDI(企業間電子データ交換)等に利用できる国際標準の事業所コードである。製造業に限定されない。 |
(イ) | EDI 等に利用される標準企業コードの最後の1桁は、チェックディジットである。 →×:EDI 等に利用される標準企業コードは一般財団法人日本情報経済社会推進協会が管理している。誤りチェック用のチェックデジットは含まれていない。 |
(ウ) | 標準企業コードの最初に0を付加すると、GLN(Global Location Number)として利用できる。 →×:標準企業コードの最初に0を付加すると、GTIN(Global Trade Item Number)として利用できる。 |
(エ) | 標準企業コードは、国際規格UN/EDIFACTのコードの一部として利用できる。 |
設問15
解答:イ
(ア) | SNSは広く普及しているが、匿名性を排除するため、本名で登録しなければ利用できない。 →×:SNSとは、人と人とのつながりを促進・サポートする、コミュニティ型のWebサイトである。本名で登録しなくても利用できる。 |
(イ) | インターネットとは、通信プロトコルとして、TCP/IPを使うネットワークである。 →○:TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)はインターネットで使用されるネットワーク自体のプロトコルで、インターネットの基本となる通信プロトコルである。 |
(ウ) | スマートフォンは、既存の携帯電話の表示画面を大きくし、その大きさを統一したものである。 →×:スマートフォンの大きさは統一されていない。 |
(エ) | ブログとは、自らの日記を公開するものであるから、そのURLを他人がそのウェブサイトの中で引用することは不可能な仕組みになっている。 →×:ブログは、狭義にはWorld Wide Web上のウェブページのURLとともに覚え書きや論評などを加えログ(記録)しているウェブサイトの一種である。「WebをLogする」という意味でWeblog(ウェブログ)と名付けられ、それが略されてBlog(ブログ)と呼ばれる。自らの日記を公開するためのものではない。また引用することは可能である。 |