平成21年度1次試験解答:企業経営理論
設問26
解答:エ
(工) | テレビ、新聞、雑誌、ラジオのマス4媒体は、このところ急速にセグメント・メディア化が進んでいるので、60歳以下の幅広いターゲットを狙う場合、今回の新商品のプロモーションには不適切である。 ⇒×:セグメント・メディア化とは、宣伝の対象となるセグメント(年齢や性別など)を絞り込むことができる広告媒体のことである。テレビ、新聞、雑誌、ラジオのマス4媒体は、セグメント・メディア化が進んできているのだから、プロモーションとして適切である。 |
設問27
解答:ウ
IMC(Integrated Marketing Communication:統合型マーケティング・コミュニケーション)とは、マスメディア(TV・ラジオ・雑誌・新聞等)での広告だけでなく、電話、FAX、インターネットなど、様々なメディアを融合することで、マーケティング・コミュニケーションの効果を最大化しようとする考え方です。
(ウ) | IMCは伝統的な広告と同様、送り手から受け手に対する一方通行のコミュニケーションであることに変わりはないが、顧客起点である点と、顧客を含むステークホルダーへの配慮に重点を置いている点がユニークな特徴である。 ⇒×:IMCでは双方向のコミュニケーションが求められる。 |
設問28
解答:設問1:イ 設問2:イ 設問3:エ
(設問1)
アメリカ・マーケティング協会の定義ではブランドとは、「ある売り手の財やサービスが、他の売り手のそれとは異なるものであることを【(イ)識別】してもらうための、名前、用語、デザイン、シンボル、およびその他のユニークな特徴」であるとされている。
(設問2)
(ア) | ブランド・エクステンション ⇒×:ブランド・エクステンションとは、すでに成功しているブランド名を利用して新製品を新しいカテゴリーに投入することである。 |
(イ) | ブランド・エレメント ⇒○:ブランド・エレメントとは、自社のブランドを識別し他社のそれと差別化されるために用い代表的な知覚コードである。 |
(ウ) | ブランド・ライセンシング ⇒×:ブランド・ライセンシングとは、契約に基づき商品の保有者が第三者に対してその商標の下に商品やサービスを開発し販売する権利を付与することである。 |
(工) | ポジショニング・ステートメント ⇒×:自社の商品やサービスを市場のなかでどのように位置づけるのか、また顧客の印象やイメージのなかにどのように位置づけるのかということである。 |
(設問3)
(工) | ブランド・エクイティとは、特定の組織にとって自社のブランドによって連想される内容から、その資産となる部分を総和したものであり、わが国においては、近年その測定についての標準算出式が導入されている。 ⇒×:ブランド・エクイティとは、ブランドが持つ無形の資産価値のこと。企業のマーケティング戦略を考える上で非常に重要である。ブランド・エクイティの測定についての標準算出式は確定していない。 |
設問29
解答:設問1:ウ 設問2:ア
(設問1)
消費者行動論の分野では、消費者の購買意思決定プロセスのモデル化が行われてきた。そのなかでも代表的なモデルは、問題の認識とその解決としての購買行動を前提として、「問題認識」→「情報探索」→「【(ウ):代替案の評価 】」→「選択」→「結果の評価」からなる5段階のプロセスによる説明を行っている。
- 問題認識
- 内部刺激(飢えや渇き)や外部刺激(広告)によりニーズが引き起こされ、問題やニーズを認識する段階。この段階で消費者は商品を認識し、商品に対する興味や関心が生まれる。
- 情報探索
- 消費者がニーズを満たす方法、手段について詳しく調べる段階。情報感度が高まり、ニーズを満たす製品情報に敏感になる。
- 代替案の評価
- ある程度絞り込まれた消費者のニーズを満たす製品群の中から更に比較項目を絞り込み、その項目の優先順位を決定し、製品の順位付けを総合的に行う段階。
- 選択
- 購入商品が決定してから、他人の評価による動機付けを行い、購入するかどうかを最終的に決定する段階。
- 結果の評価
- 購入商品に対しての評価を行なう段階。
(設問2)
(ア) | ある消費者が特定ブランドに対する高いロイヤルティ(忠誠)を持つ場合、この消費者は購買意思決定プロセスの中で広範囲問題解決を行うことが多い。 ⇒×:広範囲問題解決で行なう場合、消費者は他の商品と比較して商品を購入することになる。消費者が特定ブランドに対する高いロイヤルティ(忠誠)を持つ場合、深く考えることなく特定ブランドの商品を購入するので日常的反応行動(定型的問題解決)を行なうことが多い。 |
設問30
解答:設問1:イ 設問2:イ
(ア) | インターナル(Internal)・マーケティング ⇒×:企業内の従業員に対して行うマーケティング活動。企業に対する従業員の愛顧、支援を促すことを目的として行われる。特に、従業員と顧客が接触するサービス業において重要である。 |
(イ) | ヴァイラル(Viral)・マーケティング ⇒○:製品やサービスに関する「口コミ」を意図的に広め、低コストで効率的に商品の告知や顧客の獲得を行なうマーケティング手法。 |
(ウ) | 口コミ・マーケティング ⇒×:口コミを企業の側が意識的に活用することにより消費者の間においてよい評判を確率しようとして実施されえるマーケティング手法。 |
(工) | グリーン(Green)・マーケティング ⇒×:地球環境に配慮した商品、サービスを提供していくマーケティング手法。 |
(オ) | コーズ・リレイテッド(Cause-related)・マーケティング ⇒×:商品やサービスの売り上げから一部を慈善事業に寄付するマーケティング手法。 |
(イ) | 企業のソーシャル・マーケティング活動は、事業遂行における法令遵守が的確に行われていれば、十分な責任が果たされているといえる。 ⇒×:ソーシャル・マーケティングとは、マーケティングの考え方を社会全体の利益向上を追求するために適用することである。法令遵守とは法律を守るということであり、最低限の事をしているだけである。すなわち、十分な責任が果たされていない。 |