平成22年度1次試験解答:経営情報システム
設問1
解答:ア
各選択肢の説明を下記に記す。
- SDRAM
- コンピュータのメインメモリに使われるメモリ製品の規格の一つ。外部バスインターフェースが一定周期のクロック信号に同期して動作するよう改良されたDRAM。DRAMの構造上、データ保持のために、リフレッシュが必要となる。
- マスクROM
- マスクROMとは、製造時に回路にデータが書き込まれているROMのこと。後から内容を書き込んだり書き換えたりすることはできない。
- フラッシュメモリ
- フラッシュメモリとは、データの消去・書き込みを自由に行うことができ、電源を切っても内容が消えない半導体メモリの一種。
- VRAM
- VRAMとは、ディスプレイに表示される内容を保持しているメモリ。昔はメインメモリの一部が割り当てられたが、最近はビデオカードに高速化された専用のRAMが搭載されることが多い。
したがって、次のようになる。
a | 主記憶装置に利用され、高速に読み書きができるが、記憶保持のためにはリフレッシュ操作が必要で、電源を切ると内容は消去される。 ⇒DRAM |
b | BIOSなどのデータを工場出荷時に書き込み、PCでは読み込み専用で使用するもので、電源を切っても内容は保持される。 ⇒マスクROM |
c | 書き換えが可能で、デジタルカメラからPCへのデータ移動にも使用される。他の半導体記憶装置と比べると書き換えできる回数が少ないが、電源を切っても内容は保持される。 ⇒フラッシュメモリ |
d | 画面に描画するRGBの輝度データを記憶させるもので、電源を切ると内容は消去される。 ⇒VRAM |
よって解答はアである。
設問2
解答:ウ
PCの処理能力はCPUの演算速度によって変化する。CPUの動作クロック周波数が【A:800MHz】のものに比べ【B:2GHz】で動作するものは演算速度が速い。PCに使用していたCPUを、動作クロック周波数が【C:高い】ものに取り替えると処理能力は高くなる。
CPUとメモリや周辺機器の間ではデータのやり取りが【D:バス】を通じて行われる。【D:バス】によるデータ伝送の幅は【E:ビット数】で表現され、数値が大きいほどPCの処理能力は向上する。
- 【A:800MHz】,【B:2GHz】
- 動作クロック周波数とは、コンピュータ内部の各回路間で処理の同期を取るためのテンポのこと。「動作周波数」とか、単に「クロック」などと呼ばれることがある。同じパーツ構成のコンピュータ同士ならこの値が高い程処理能力が高い。単位は「Hz」で表記される。
- 【C:高い】
- 同じパーツ構成のコンピュータ同士なら、クロック周波数が高い程処理能力は高い。
- 【D:バス】
- コンピュータ内部で各回路がデータをやりとりするための伝送路である。
- 【E:ビット数】
- 1回の転送で同時に送れるデータの量を「バス幅」と呼び、「〜ビット」とビット数で表す。
設問3
解答:ア
(ア) | キーボードからの入力、プリンタへの印字出力、外部記憶装置に対する読み書きなど、入出力デバイスの管理を行う。 ⇒○:正しい。 |
(イ) | プログラム実行中にキャッシュメモリの記憶容量を越える状態が発生しても、プログラムの実行が中断しないように、仮想記憶の仕組みを提供する。 ⇒×:仮想記憶の仕組みは、OSが管理する。仮想記憶の仕組みには、キャッシュメモリは関係しない。 |
(ウ) | 文字コードにはJIS、シフトJIS、EUCなど、体系の異なるものが存在するが、OSはこれらを自動判別し、常に正しい画面表示を行う機能を有する。 ⇒×:OS自体には文字コードの自動判別機能は存在しない。 |
(エ) | 利用資格を持った特定のユーザがWebサイトを閲覧できるように、ユーザIDとパスワードによる管理を提供する。 ⇒×:Webサイトの認証はOSは行なわない。 |
設問4
解答:ウ
Open Source Initiative(OSI) は、オープンソース・ライセンスの要件として、以下のような定義 "The Open Source Definition(OSD)" を掲げている。
- 自由な再頒布ができること
- ソースコードを入手できること
- 派生物が存在でき、派生物に同じライセンスを適用できること
- 差分情報の配布を認める場合には、同一性の保持を要求してもかまわない
- 個人やグループを差別しないこと
- 適用領域に基づいた差別をしないこと
- 再配布において追加ライセンスを必要としないこと
- 特定製品に依存しないこと
- 同じ媒体で配布される他のソフトウェアを制限しないこと
- 技術的な中立を保っていること
(ア) | OSは、各々のハードウェアに依存して開発されているので、オープンソースソフトウェアは提供されていない。 ⇒×:Linuxなどハードウェアに依存しないオープンソフトウェアが提供されている。 |
(イ) | オープンソースソフトウェアはフリーウェアを意味し、作成者が著作権を放棄したソフトウェアである。 ⇒×:作成者は著作権を放棄していない。 |
(ウ) | オープンソースソフトウェアはプログラムのソースコードも入手可能で、そのプログラムを改良して使用したり、改良したプログラムを再配布することも自由に行える。 ⇒○:ソースコードを入手できること、自由な再頒布ができることを揚げている。 |
(エ) | 文書作成、表計算あるいはプレゼンテーションのためのソフトウェアは、その動作が各々のOSに依存するので、オープンソースソフトウェアは提供されていない。 ⇒×:OpenOfficeなどのようにオープンソースソフトウェアでも提供されている。 |
設問5
解答:ア
各文章を分解すると次のようになる。
- 「A株式会社」という会社名に加えて「請求書」という文字列が含まれる。
⇒(A株式会社 and 請求書) - さらに
⇒and - 「100円」または「200円」の文字列の一方あるいは両方が含まれる。
⇒ (100円 or 200円)
したがって、アが正解である。