平成20年度1次試験解答:経営情報システム
設問1
解答:ウ
a | 電源が入れられた使用中のパソコンにおいて、ハードディスクやDVD装置などの周辺機器を新たに接続した場合、それらの機器を認識させて使用可能な状態とするには、ルーティング機能の備わったハードウェアが必要である。 →×:電源が入れられた使用中のパソコンにおいて、ハードディスクやDVD装置などの周辺機器を新たに接続した場合、それらの機器を認識させて使用可能な状態とするには、ホットプラグ機能の備わったハードウェアが必要である。ホットプラグ機能とは、システムが動作しているときでも、システム構成要素を物理的に取り付け、取り外し、または交換できる機能のことである。 |
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b | プリンタは、 USB、セントロニクス、LANなどのインタフェースによって接続して利用できる。 →○:プリンタを接続できるインターフェースとして、USB、セントロニクス、LANなどがある。 |
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c | 1台のプリンタを複数のパソコンで共有利用するためには、最低1台のパソコンをプリントサーバとして使用する必要がある。 →×:設問文のようにプリンタサーバを設ける方法以外に、プリンタをLAN接続し、各パソコンから直接プリンタを利用する方法もある。 |
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d | 光磁気ディスク装置を装備したパソコンがLANに接続されていれば、当該パソコンで共有利用を許可する設定を行うことによって、他のパソコンでもその光磁気ディスクを共有利用することができる。
→○:LAN環境デディスク、フォルダ、ファイルなどを複数のユーザからアクセスできるように設定することができる。 |
設問2
解答:イ
各用語の説明を下記に記す。
- D4
- 映像機器の入出力端子であるD端子の一種。BSデジタルチューナーとディスクプレイの接続の他、DVDプレイヤーとディスプレイ/AVアンプの接続に使われる。
- DVI
- 液晶ディスプレイやデジタルプロジェクタのような、デジタルディスプレイ装置の映像品質を最大限活かすよう設計された映像出力インタフェースの標準規格である。
- VGA
- IBM社が開発したグラフィックシステム。640× 480ドット、16色の表示が可能である。
- IEEE1394
-
次世代の高速なSCSI規格。最大で63台の機器をデイジーチェーン接続またはツリー接続することができ、転送速度は100Mbps、200Mbps、400Mbpsが規格化されている。
機器を動作中に抜き差しする(ホットプラグ)ことができ、接続ケーブルによる電源の供給もできるようになっている。IEEE 1394はコンピュータと周辺機器を接続する規格として期待されている。 - USB
- キーボードやマウス、モデム、ジョイスティックなどの周辺機器とパソコンを結ぶデータ伝送路の規格。
- SCSI
- 主に周辺機器とコンピュータなどのハードウェア間のデータのやりとりを行うインタフェース規格。
- パラレルATA
- パソコンにハードディスクや光学ドライブを接続する為のインターフェース規格。
- シリアルATA
- パソコンにハードディスクや光学ドライブを接続する為のインターフェース規格。パラレルATAと異なり1台のみ接続可能であるが、転送速度の向上やケーブル最大長の延長などパラレルATAより強化されている。
よって、
a | 液晶ディスプレイなどの表示装置を接続するためのもので、デジタル伝送によって信号を伝えることができる。 →DVI |
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b | ハードディスク、 DVD装置、ビデオカメラなどを接続するためのもので、これらの装置をデイジーチェーンやツリー状に最大63台までつなぐことができる。 →IEEE1394 |
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c | 内蔵のハードディスクやDVD装置などを接続するもので、 1本の接続ケーブルで2台までの装置をつなぐことができる。 →パラレルATA |
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d | 内蔵および外付けでハードディスクやDVD装置などを接続するもので、1本の接続ケーブルで1台の装置をつなぐことができる。 →シリアルATA |
となる為、解答はイである。
設問3
解答:ア
OSとは、キーボード入力や画面出力といった入出力機能やディスクやメモリの管理など、多くのアプリケーションソフトから共通して利用される基本的な機能を提供し、コンピュータシステム全体を管理するソフトウェアである。
主な機能には、次のものがある。
- プロセス管理やメモリ管理
- ファイル管理
- 周辺機器の管理
- ネットワーク機能の提供
- ユーザインタフェース機能の提供
- アプリケーションに対するAPIの提供
a | メモリ、ファイル、周辺装置の管理を行い、これらをアプリケーションソフトで利用できるようにする。 →○:OSは主記憶(メモリ)、ファイル、周辺機器の管理などアプリケーションが共通して必要とする基本的な処理を行う。 |
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b | 有線LANや無線LANの接続状態を監視して、これらが切り替えられた場合に適切なファームウェアを呼び出し、LAN接続に関する接続変更のための作業を行う。 →×:ネットワーク機能で有線LANや無線LANの接続状態を監視するが、通常接続切り替え時にファームウェアを呼び出すことはしない。なお、ファームウェアとは、ハードウェアを制御するために機器に組み込まれたソフトウェアである。 |
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c | マウスやウインドウ上のアイコンなどを利用した場合の操作を受け付けて、対応するプログラムを実行させる。 →○:OSはユーザインタフェース機能で、マウスやウインドウ上のアイコンなどを利用した場合の操作を受け付けて、対応するプログラムを実行させる。 |
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d | ワープロや表計算ソフトを起動させる前に、適切なデバイスドライバを選択して起動させる。 →×:デバイスドライバとは、周辺機器を動作させるためのソフトウェアである。ワープロや表計算ソフトを起動することとは関係ない。 |
設問4
解答:エ
空欄を埋めると次のようになる。
- 表計算ではデータや式を入力するセルを番地で表して、この番地を式の中で利用することができる。セルに入力するデータは【A:文字列】と【B:数値】に区別される。
- 番地を使用して記述した式においては、式の中に記述した番地の中のデータが書き換えられた場合、直ちに式の値が計算し配れるのは【C:自動再計算】の仕組みが取り入れられて機能しているからである。
- 下表のようにデータが入力されたワ-クシートの@のセルにおいて、入力された左側の3つのデータの合計を求めるために、番地を使用して式を入力した。この式をAとBのセルに複写した場合も正しい値が求まるのは【D:相対参照】の仕組みが働いているからである。
- また、下表の@〜Bの値の合計をCに求めた。このCの値を分母として、 @〜Bの各値が占める割合をD〜Fのセルに求めたい。初めにDに入力した式をEとFのセルに複写し正しい値を求めようとする場合は、 Dに【D:相対参照】と【E:絶対参照】を併用した式を記述しなければならない。
よって解答はエである。
設問5
解答:エ
空欄を埋めると次のようになる。
- Webブラウザのアドレス指定欄に
C:\web\mydata\mybistory.html
のように入力して、画面にその内容が表示された場合は、【A:操作しているパソコン内の記憶装置に存在するデータを】表示している。
また、この表記の中の「\web\mydata\」を【B:パス】と呼ぶ。 - Webブラウザのアドレス指定欄に
http://web.myserver.co.jp/web/mydata/myhistory.html
のように入力して、画面にその内容が表示された場合は、【C:Webサーバに格納されていたデータを取得して】表示している。
また、この表記の中の「web.myserver.co.jp」を【D:ホスト名】と呼ぶ。
よって解答はエである。
設問6
解答:設問1:ウ
a | HTMLで記述されたプログラムはWebサーバ上で処理されその結果がインターネットを経由してクライアントパソコン上に送り届けられる。 →×:HTMLで記述されたプログラムは、Webサーバ上でしょりされることなく、そのままの形でクライアントパソコン上に送り届けられる。 |
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b | JavaScnptの記述を含むプログラムは、そのままインターネットを経由してクライアントパソコン上に送り届けられる。 →○:avaScnptの記述を含むプログラムは、クライアントパソコン上で動作する。 |
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c | Javaアプレットで記述されたプログラムは、機械語にコンパイルされてWebサーバ内に格納されている。クライアントパソコンからリクエストがあった場合、機械語のプログラムがインターネットを経由してクライアントパソコン上に送り届けられる。 →×:Javaアプレットで記述されたプログラムは、中間コードまで返還されたファイルをサーバ上に格納している。 |
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d | PHPによりデータベースサーバへの検索要求が記述されたプログラムでは、検索引数を取得後、 Webサーバ内にあるプログラムの実行によりデータベースサーバに対して問い合わせが行われその結果がインターネットを経由してクライアントパソコン上に送り届けられる。 →○:PHPは、動的にWebページを生成するために使われるスクリプト言語である。HTMLファイル内に、処理内容を記述したスクリプトを埋め込み、処理結果に応じて動的に文章を生成し、送出することができる。 |
設問7
解答:イ
(ア) | CSVファイルはデータとデータ間をカンマで区切った固定長ファイルである。 →×:CSVファイルはデータとデータ間をカンマで区切った可変長ファイルである。 |
(イ) | 固定長ファイルにはデータとデータの区切り記号は必要ない。 →○:固定長ファイルは、ファイル内に存在するすべてのデータの大きさが統一されている。よってそれを基準に入出力される。すなわち、区切り記号は必要ない。 |
(ウ) | ハードディスクに記録した可変長ファイルでは、インデックス(索引)ファイルを用いてもデータの検索を高速化することはできない。 →×:ハードディスクに記録した可変長ファイルでは、インデックス(索引)ファイルを用いることで、データの検索を高速化することができる。 |
(エ) | ランダムアクセスファイルをハードディスクに記録した場合、常にデータの先頭から順番に読み込む必要がある。 →×:ランダムアクセスファイルは、データの入出力位置をその都度、自由に指定できる。すなわち、データの先頭から順番に読み込む必要はない。 |
設問8
解答:イ
プロトコルの組み合わせを下記に記す。よって解答はイである。
a | インターネットにおけるパケット通信 →TCP/IP |
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b | Web閲覧 →HTTP |
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c | ファイルのダウンロードやアップロード →FTP |
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d | メールの送信 →SMTP |
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e | メールの受信 →POP3 |
設問9
解答:イ
(ア) | 仮想記憶管理とは、キャッシュメモリに主記憶の役割を仮想的に持たせることをいう。 →×:仮想記憶管理とは、ハードディスクを利用することで、実装されている主記憶の容量を超えるメモリ空間を作り出す機能である。 |
(イ) | スプール処理とは、低速の入出力装置などを使う場合に、他の処理を行えるようにCPUを早く解放するため、補助記憶装置などにデータを一時的に書き込み、後の空き時間に処理する方式をいう。 →○:スプール処理とは、時間のかかる入出力処理などの際に、ハードディスクなどに一時的にすべてのデータを書き込んで少しずつ処理させることで処理効率をあげることができる。 |
(ウ) | スワッピングとは、デュアルコアCPUなど複数のCPUを用いて処理を交互に行う方式をいう。 →×:スワッピングとは、あるプログラムの実行中にOSが強制的に現在実行されているプログラムよりも、優先度の高いプログラムを実行するために、主記憶と補助記憶との間でジョブの出し入れを行うことをいう。 |
(エ) | 多重プログラミングとは、複数のプログラムをそのプログラムの数のCPUによって同時に処理させる方式をいう。 →×:多重(マルチ)プログラミングとは、1台のコンピュータで同時に複数の処理を並行して行なうOSの機能。CPUの処理時間を非常に短い単位に分割し、複数のアプリケーションソフトに順番に割り当てることによって、複数の処理を同時に行っているようにみせる。 |
設問10
解答:設問1:エ 設問2:エ
SQL文の空欄を埋めると次のようになる。
SELECT 【@:部署ID】,【A:部署名】,AVG(残業時間) FROM 【B:4月の残業時間】,【C:部署】
WHERE 【B4月の残業時間】,所属ID=【C:部署】.部署ID
GROUP BY 【D:部署ID】,【E:部署名】
よって設問1の解答はエ、設問2の解答はエとなる。