平成18年度1次試験解答:財務・会計
設問1
解答:エ
決算整理後残高試算表では、常に借方記入金額と貸方記入金額が等しい金額になる。(貸借平均の原則)
(ア) | A:30,000 | B:37,000 | 貸方残高:3,5000+【A:30,000】+4,000=6,9000 借方残高:10,000+18,000+【B:37,000】=6,5000 |
||
(イ) | A:38,000 | B:45,000 | 貸方残高:3,5000+【A:38,000】+4,000=7,7000 借方残高:10,000+18,000+【B:45,000】=7,3000 |
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(ウ) | A:46,000 | B:43,000 | 貸方残高:3,5000+【A:46,000】+4,000=8,5000 借方残高:10,000+18,000+【B:43,000】=7,1000 |
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(エ) | A:52,000 | B:63,000 | 貸方残高:3,5000+【A:52,000】+4,000=9,1000 借方残高:10,000+18,000+【B:63,000】=9,1000 |
貸借平均の原則を用いて各選択肢の借方残高と貸方残高を計算すると一致するのはエしかない。よってエが解答である。
設問2
解答:エ
現金過不足の原因である@とAは次のように仕分される。
@交通費 12,000円を支払ったとき、誤って 21,000円と記入していた。
→帳簿より手元残高が9,000円超過になっている。
(借) | 現金過不足 | 9,000 | (貸) | 交通費 | 9,000 |
A消耗品費 19,500円の支払いの記入が漏れていた。
→帳簿より手元残高が19,500円不足している。
(借) | 消耗品費 | 19,500 | (貸) | 現金過不足 | 19,500 |
上記仕分けを元気過不足勘定に示すと、次のように3,500円原因不明額がある。
原因不明額3,500円を雑損失勘定に振り返る。
決算仕訳 | |||||
(借) | 現金過不足 | 9,000 | (貸) | 交通費 | 9,000 |
(借) | 消耗品費 |
19,500 | (貸) | 現金過不足 | 19,500 |
(借) | 【A:雑損失】 | 【B:3,500】 | (貸) | (現金過不足 ) | 【B:3,500】 |
よって解答はエである。
設問3
解答:イ
<A群>及び<B群>の各選択肢の説明を下記に記す。
<A群>
販売形態 | 説明 |
委託販売 | 商品や製品の販売を、第三者に委託・代行して販売してもらう販売形態である。 |
割賦販売 | 売買代金を分割して毎年あるいは毎月(月賦販売)定期的に回収する販売形態である。 |
試用販売 | 買い手に商品を発送し、それを一定期間試用してもらい、その上で買い手にその商品を購入するかどうかを決定してもらう販売形態 |
予約販売 | あらかじめ顧客から購入の意思表示を得ると同時に商品代金を受領しておき、商品の引渡しは後ほど行われるという販売形態 |
<B群>
主義 | 説明 |
現金主義 | 現金の収支により費用と収益を計上すること。 信用取引が発達し、現金の収支と物の消費のタイミングが一致しなくなった為、あまり使用されなくなっている。 |
実現主義 | 収益を実現したときに計上する基準である。
※実現とは、財貨または役務を提供しその対価として貨幣資産を入手すること |
発生主義 | 発生主義とは、現金の収入・支出に関係なく経済価値が費消した事実が発生したときに費用・収益を計上する基準のこと |
よって解答はイである。
設問4
解答:ウ
設問は、翌事業年度期末の貸付金価額の為、次式で求めることができる。
取得価格×2年分の利息加算額
すなわち、 (1200-200)×(1+0.037137)2となる。
設問5
解答:ア
消滅部分の帳簿価格は次式で求めることができる。
2,000千円(簿価) | = | 1,650千円(消滅部分の時価) | = | 1,500千円 |
1,650千円(消滅部分)+550千円(残存部分) |
1,500千円のものを1,650えんで売却したのだから、次式で売却益を求めることができる。
1,650千円-1,500千円=150千円
よって解答はアである。